米利下げ、段階的で忍耐強いアプローチ必要 不透明感強い=ボストン連銀総裁
ロイター / 2025年1月10日 0時33分
米ボストン地区連銀のコリンズ総裁は、見通しを巡りかなりの不確実性が存在するため、FRBは今後の利下げを慎重に進める必要があるという見解を示した。2023年8月、ジャクソンホールで撮影(2025年 ロイター/ Ann Saphir)
[ニューヨーク 9日 ロイター] - 米ボストン地区連銀のコリンズ総裁は9日、見通しを巡りかなりの不確実性が存在するため、連邦準備理事会(FRB)は今後の利下げを慎重に進める必要があるという見解を示した。
コリンズ総裁は「経済は総じて好調で、政策はすでに中立的なスタンスに近づいている」とし、足元の不確実性を踏まえ「段階的かつ忍耐強いアプローチが求められていると考える」と語った。
さらに「インフレは2022年のピークから大幅に鈍化しており、データは引き続き、一様ではないものの緩やかにFRBの2%目標に回帰する軌道にあることを示している」と述べた。
雇用市場が「全体的に健全な状態を維持」する中でも、インフレは鈍化したという認識も示した。
コリンズ総裁はFRBによる昨年12月の利下げを支持したものの「ぎりぎりの決定」だったとし、「物価安定の持続的な回復に依然必要な制約的な政策スタンスを維持しつつ、健全な労働市場環境を維持するための追加的な保険となる」と述べた。
トランプ次期米政権や議会による今後の政策変更については、「インフレや経済活動の軌道にどのような影響を与えるかを判断するのは時期尚早」とした。
また、自身がこれまで想定していたよりも、今後インフレの粘着性が増す可能性があるという認識も示した。
明確な金融政策や経済に関する見通しは示さなかったものの、先月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で示された予測とおおむね一致すると述べた。さらに、FRBの政策にあらかじめ決まった道筋はなく、今後の動向に十分対応できる状態にあるとした。
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