カーター氏国葬、歴代米大統領ら哀悼の意 人道活動の功績しのぶ
ロイター / 2025年1月10日 4時11分
昨年12月29日に100歳で死去した第39代米大統領ジミー・カーター氏の国葬が、首都ワシントン市内のワシントン大聖堂で執り行われた。9日、ワシントンで撮影(2025年 ロイター/Brendan McDermid)
[ワシントン 9日 ロイター] - 昨年12月29日に100歳で死去した第39代米大統領ジミー・カーター氏の国葬が9日、首都ワシントン市内のワシントン大聖堂で執り行われた。バイデン大統領やトランプ次期大統領ら存命の大統領経験者5人を含む数百人が参列した。
米国旗に覆われたカーター氏のひつぎを前に、カーター氏の親族やバイデン大統領が弔辞を読み上げ、紛争の平和的解決や人道的活動に尽力したカーター氏の死を悼んだ。
バイデン大統領は、カーター氏が「政治の潮流に流されず、世界に奉仕し形作るという使命を貫いた」とし、「人格と信念は自分自身から始まり、他者に伝わっていくことを示してくれた」と述べた。
20日に大統領就任式を控えるトランプ氏は、オバマ元大統領の隣に座り会話をする姿も見られた。オバマ氏の隣には、ブッシュ(子)元大統領夫妻とクリントン元大統領夫妻が肩を並べた。カナダのトルドー首相ほか、日本からは菅義偉元首相が出席した。
カーター氏の孫の1人、ジェイソン・カーター氏は、カーター氏が謙虚さを堅持し、自分の価値観に忠実だったと述べた。「公の顔と私的な顔に違いを感じたことは一度もなかった。誰と一緒にいても、どこにいても同じ人だった」と祖父をしのんだ。
カーター氏はジョージア州の落花生農家に生まれた。同州知事などを経て、1976年の米大統領選挙に民主党候補として出馬し、77年1月に第39代大統領に就任した。翌年78年にはキャンプ・デービッド合意を仲介してエジプトとイスラエルの和平条約を実現し、中東の安定化につながった。退任後は長く人道的活動に取り組んだ。国際紛争の平和的解決の追求や民主主義と人道主義発展ための取り組みが評価され、2002年にノーベル平和賞を受賞した。
カーター氏は歴代の大統領の中で最高齢だった。
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