NY外為市場=ドル横ばい、米インフレ指標やECB理事会に注目
ロイター / 2021年6月10日 6時9分
ニューヨーク外為市場でドルがほぼ変わらず。ECB理事会と米消費者物価指数の発表を10日に控え、様子見気分が強く、主要通貨は最近のレンジ内で推移した。写真は2016年1月撮影(2021年 ロイター/Jason Lee/Illustration/File Photo)
[ニューヨーク 9日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、ドルがほぼ変わらず。欧州中央銀行(ECB)理事会と米消費者物価指数(CPI)の発表を10日に控え、様子見気分が強く、主要通貨は最近のレンジ内で推移した。
ロイターのアナリスト調査によると、5月の米CPIは前月比0.4%上昇と予想されている。
中国国家統計局が9日発表した5月の生産者物価指数(PPI)は前年比9.0%上昇し、2008年9月以来の高い伸びとなった。CPIも同1.3%上昇と、3カ月連続の上昇となったが、伸び率は予想を下回った。
ECB理事会を巡っては、資産購入ペースの減速を示唆するかどうかに注目が集まる。投資家の間では、金利据え置きは予想されているものの、ECBの景気判断変更への警戒感はくすぶる。
カナダ銀行(中央銀行)は9日、政策金利の据え置きを決定し、現行の量的緩和策を維持すると表明。さらに金利を少なくとも2022年下半期まで据え置く方針を改めて確認した。
カナダドルは一時、対米ドルで上昇したものの、その後は
横ばいの1.21カナダドルで推移した。
フォレックスライブのチーフ為替アナリスト、アダム・ボタン氏は「インフレ指標は短期的に金融当局者の想定以上に高まるだろう。しかし、インフレ上昇が一過性というのが中銀の確固たるコンセンサスとなっている」と述べた。
主要通貨に対するドル指数は0.03%高の90.14。
ユーロ/ドルはほぼ変わらずの1.2176ドル。
ドル/円は0.1%高の109.62円。
ポンド/ドルは0.3%安の1.4111ドル。
英国と欧州連合(EU)は9日、英領北アイルランドの通商問題で解決策を見いだせず、双方が強硬策を示唆するなど応酬を繰り広げた。
米国の大型インフラ投資計画を巡る協議の行方も注視される。バイデン大統領は8日、インフラ投資を巡る野党・上院共和党グループとの交渉が行き詰まったことを受け、協議を打ち切り、超党派グループに働き掛ける方針に転換。上院議員10人からなる超党派グループはインフラ投資計画に増税案を盛り込まない方向で調整しているという。
暗号資産(仮想通貨)のビットコインは前日付けていた3週間ぶり安値から戻し、8%高の3万6114ドル。
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