テスラ車死亡事故、運転支援機能が使えない状況だった=米当局
ロイター / 2021年5月11日 8時15分
5月10日、米電気自動車(EV)大手テスラの「モデルS」が先月、テキサス州ヒューストン近郊で起こした死亡事故について、米運輸安全委員会(NTSB)は運転支援システム「オートパイロット」が機能できる状態になかったとの初期調査結果を発表した。写真はテスラの事故車。ヒューストン近郊で4月撮影。ソーシャルメディアの映像より(2021年 ロイター/SCOTT J. ENGLE)
[ワシントン 10日 ロイター] - 米電気自動車(EV)大手テスラの「モデルS」が先月、テキサス州ヒューストン近郊で起こした死亡事故について、米運輸安全委員会(NTSB)は10日、運転支援システム「オートパイロット」が機能できる状態になかったとの初期調査結果を発表した。
地元警察はこれまで、事故発生当時、運転席は無人だったようだとの見解を示している。
NTSBによると、事故を起こした車にはオートパイロットが装備されており、機能するには交通量感知型クルーズコントロール(Traffic Aware Cruise Control)と自動操舵(そうだ)が両方とも作動する必要がある。
事故現場で実際に車両を用いて状況を再現した結果、同クルーズコントロールは作動できる状態だったが、自動操舵は事故が起きた一角では使用できないことが明らかになった。
同クルーズコントロールは走行スピードを周辺の車両に合わせる機能で、自動操舵は車線がはっきり示された道路で操舵を支援する機能だとテスラは説明している。
NTSBはまた、車の所有者の自宅にある防犯カメラに収められた動画では、所有者が運転席に、もう1人が助手席に入るのが映されていると明らかにした。2人は事故で死亡した。
NTSBによると、衝突によってバッテリーケースの前部が損傷し、出火。車両は炎上し、車載ストレージ機器を含めて大破した。走行スピードやシートベルトの使用、加速状況、エアバッグの作動などを記録できるコントロールモジュールは回収できたが、炎上で損傷を受けているという。
米道路交通安全局(NHTSA)も同事故について調査している。
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