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NY市場サマリー(10日)米CPI受けドルと国債利回り上昇、米株続落

ロイター / 2021年11月11日 7時29分

[10日 ロイター] -

<為替> ドル指数が急上昇し、2020年7月以来の高水準を付けた。10月の米消費者物価指数(CPI、季節調整済み)は前年同月比6.2%上昇と、1990年11月以来31年ぶりの大幅な伸びを記録。これを受けて米連邦準備理事会(FRB)が予想より早く利上げを行うとの観測が高まった。

2043GMT(日本時間11日午前5時43分)時点で、ドル指数は0.96%高の94.8580。一時は15カ月ぶり高水準となる94.876を付ける場面があった。

FRBは先週、現在のインフレの急上昇は一時的との見解を改めて示したが、多くの投資家は、予想以上に高進するインフレによって金利を引き上げざるを得なくなる事態を想定している。

ユーロは1%安の1.1481ドル。一時は2020年7月21日以来の安値である1.1480ドルまで下落した。

英ポンドも下落。1.12%安の1.3406ドルで推移している。

対円ではドルは0.89%上昇し、113.875円。一時は114円まで上昇する場面があった。前日には1カ月ぶり安値を付けていた。

豪ドルは0.64%安の0.733米ドル。一時は10月13日以来の安値である0.73270米ドルを付けていた。ニュージーランドドルは0.95%安の0.7064米ドル。

暗号資産(仮想通貨)のビットコイン は一時史上最高値の6万9000ドルまで上昇したが、その後は下落に転じ、1%安の6万6221.75ドルとなった。

NY外為市場:[USD/J]

<債券> 10月の米消費者物価指数が31年ぶりの大幅な伸びを示したことに加え、30年債入札が軟調だったことで、国債利回りが上昇した。ただインフレ懸念の高まりを反映し、物価連動国債(TIPS)利回りは過去最低を記録した。

10年物TIPS利回りはマイナス1.243%、30年物TIPS利回りはマイナス0.608%まで低下し、共に過去最低を更新した。

同時にインフレ見通しは急上昇し、TIPSと通常の国債の利回り差で、期待インフレを示すブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)は、5年物が3.113%と過去最高、10年物が2.72%と2006年5月以来の高水準を付けた。

財務省がこの日に実施した250億ドルの30年債入札は応札倍率が2.20倍、最高落札利回りが1.940%。軟調な結果に終わったことで、長期債利回りが上昇した。

10年債利回りは一時1.592%まで上昇。終盤の取引では10.4ベーシスポイント(bp)上昇の1.5528%。

30年債利回りは入札を受け1.988%まで上昇。終盤の取引では9.7bp上昇の1.9177%。

20年債利回りは1.9636%。先月始まった30年債と20年債の利回り逆転はこの日も継続した。

共に金利見通しを反映しやすい2年債利回りは7.8bp上昇の0.4869%、5年債利回りは12.8bp上昇の1.1965%。

利回り曲線は一部が平坦化。5年債と30年債の利回り格差は20年3月以来初めて66bpを下回った。終盤の取引では71.10bpと、前日終盤から約2bp縮小した水準。

一方、2年債と10年債の利回り格差は106.30bpと、約5bp拡大した。

米金融・債券市場:[US/BJ]

<株式> 続落して取引を終えた。10月のCPI上昇率が加速し、高インフレ長期化を巡る懸念が重しとなった。

主要株価3指数はいずれも前日同様、取引時間中に下げ幅を拡大した。S&P総合500種とナスダック総合は8日まで8営業日連続で終値での最高値を更新していた。

S&Pの主要11セクターでは8セクターが下落。エネルギーの下落率が最大だった。一方、公益事業は上げを主導した。

アップル、マイクロソフトなどを中心に情報技術セクターも大きく下げ、S&Pを圧迫した。

電気自動車(EV)大手テスラは4.3%反発。テスラ株の約1割を売却するというマスク最高経営責任者(CEO)の提案に関するツイッター上の投票を受けて続いていた下げが止まった。

この日は新興EVメーカーのリビアン・オートモーティブが新規上場。株価は29.1%上昇した。新規株式公開(IPO)で120億ドルを調達した。

ネット証券のロビンフッド・マーケッツは続落し、6%安。顧客約500万人の電子メールアドレスを第三者が入手する事案が今月3日に発生したと明らかにしたことが引き続き嫌気された。

娯楽大手ウォルト・ディズニーは時間外取引で4%超下落。引け後に発表した決算で、動画配信サービスの契約者数がさえなかった。

米国株式市場:[.NJP]

<金先物> 米CPI統計の結果を受けて、5営業日続伸。12月物の清算値(終値に相当)は前日比17.50ドル(0.96%)高の1オンス=1848.30ドルと、中心限月ベースで6月16日以来約5カ月ぶりの高値となった。

CPI統計で強いインフレ圧力の継続が示されたことを受けて、インフレヘッジとし ての金の魅力が高まると、買いが活発化し、相場は一時1870ドル台まで上昇した。

NY貴金属:[GOL/XJ]

<米原油先物> ドル上昇に伴う割高感や利益確定の売りに押され、4営業日ぶりに反落。米国産標準油種WTIの中心限月12月物の清算値(終値に相当)は前日比2.81ドル(3.34%)安の1バレル=81.34ドル。1月物は2.50ドル安の80.06ドルだった。

米エネルギー情報局(EIA)が午前に発表した週報は、需給引き締まりを示す内容。5日までの週の原油在庫は、戦略石油備蓄(SPR)からの放出で100万バレル増加したが、積み増し幅は市場予想に比べて小さかった。また、ガソリンとディスティレート(留出油)は予想を上回る取り崩しだったものの、いずれも相場の押し上げ材料とはならなかった。

NYMEXエネルギー:[CR/USJ]

ドル/円 NY終値 113.90/113.92

始値 113.23

高値 114.01

安値 113.20

ユーロ/ドル NY終値 1.1478/1.1482

始値 1.1548

高値 1.1574

安値 1.1477

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 101*22.50 1.9245%

前営業日終値 104*03.50 1.8210%

10年債(指標銘柄) 17時05分 98*06.50 1.5699%

前営業日終値 99*10.00 1.4490%

5年債(指標銘柄) 17時05分 99*16.50 1.2258%

前営業日終値 100*08.75 1.0680%

2年債(指標銘柄) 17時05分 99*23.00 0.5189%

前営業日終値 99*29.88 0.4090%

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 36079.94 -240.04 -0.66

前営業日終値 36319.98

ナスダック総合 15622.71 -263.84 -1.66

前営業日終値 15886.54

S&P総合500種 4646.71 -38.54 -0.82

前営業日終値 4685.25

COMEX金 12月限 1848.3 +17.5

前営業日終値 1830.8

COMEX銀 12月限 2477.2 +45.4

前営業日終値 2431.8

北海ブレント 1月限 82.64 ‐2.14

前営業日終値 84.78

米WTI先物 12月限 81.34 ‐2.81

前営業日終値 84.15

CRB商品指数 234.6602 ‐1.9252

前営業日終値 236.5854

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