米・ブラジル首脳が初会談、ボルソナロ氏「関係強化を」

ブラジルのボルソナロ大統領は９日、バイデン米大統領と初めて会談し、両国は関係を強化すべきとの考えを示した。写真は６月９日、ロサンゼルスで撮影（２０２２年　ロイター/Kevin Lamarque）

［ロサンゼルス　９日　ロイター］ - ブラジルのボルソナロ大統領は９日、バイデン米大統領と初めて会談し、両国は関係を強化すべきとの考えを示した。会談はロサンゼルスで開かれた米州首脳会議に合わせて行われた。

ボルソナロ氏は「米国との関係強化に大きな関心を持っている」と表明。「イデオロギーを巡る問題で、両国間に隔たりが生まれることもあった。しかし、われわれの政権には共通点も多く、関係強化の好機だ」などと述べた。

ボルソナロ氏はトランプ前大統領の熱烈な信奉者として知られる。７日にはトランプ氏を改めて称賛した上で、２０２０年の米大統領選でのバイデン氏勝利を疑問視するような発言をしていた。

会談では両首脳はあまり目を合わせようとせず、ぎこちなさが目立った。

その後ホワイトハウスが公表した会談の要約によると、両首脳はアマゾンの森林破壊に歯止めをかけるため協力することで合意した。ウクライナ危機を巡り国連安全保障理事会で「緊密に連携」することでも一致した。

バイデン氏は今回の米州首脳会議で、トランプ政権時代に損なわれた中南米諸国との関係修復や中国への対抗を目指している。

一方、ボルソナロ氏にとって米国との首脳会談は大統領選に向けてイメージアップを図る機会になる。同氏はブラジルの投票制度の信頼性に疑問を投げかけており、選挙で敗北しても受け入れない可能性が懸念されている。

ただ、首脳会談では「私は民主主義によって選ばれた。政権を去る時も民主主義的な形になるだろう」と述べ、選挙結果を受け入れる姿勢を示唆した。