アジア諸国の債務増加、成長抑制する恐れ＝世銀エコノミスト

ロイター / 2023年10月10日 12時0分

　１０月９日、世界銀行のチーフエコノミスト、インダーミット・ギル氏はロイターとのインタビューで、アジア地域の一見健全に見える国で債務が増加すれば、地域の経済成長が予想を下回る可能性があるとの見方を示した。写真は世銀のロゴ。ワシントンで４月撮影（２０２３年　ロイター／Elizabeth Frantz）

Andrea Shalal

[マラケシュ（モロッコ）９日ロイター] - 世界銀行のチーフエコノミスト、インダーミット・ギル氏はロイターとのインタビューで、アジア地域の一見健全に見える国で債務が増加すれば、地域の経済成長が予想を下回る可能性があるとの見方を示した。

また、２０カ国・地域（Ｇ２０）の共通枠組みに基づき進める貧困国の債務再編を加速させる必要があると指摘した。

アジア地域の高い債務水準も懸念だとし、国内市場からの政府借入増加は民間企業が利用できる信用を制限し、結果として投資低迷を招くと指摘した。

「債務過多と投資不足という二つの問題がある」とし、「多くの政府歳出と民間消費が負債によって賄われている。信用によって賄われている投資は少ない」とし、その結果、予想よりも「はるかに低い成長率」になる可能性があると指摘した。