豪中銀、予想外のインフレ上振れリスク警告=金融政策報告
ロイター / 2023年11月10日 10時43分
11月10日、オーストラリア準備銀行(中央銀行)は、金融政策に関する四半期報告を公表し、インフレ率が予想外に上振れる可能性があると警告した。写真はシドニーの同行前で2016年10月撮影(2023年 ロイター/David Gray)
[シドニー 10日 ロイター] - オーストラリア準備銀行(中央銀行)は10日、金融政策に関する四半期報告を公表し、インフレ率が予想外に上振れる可能性があると警告した。経済成長率と雇用に関する見通しも引き上げた。
中銀は7日の理事会で、政策金利を25ベーシスポイント(bp)引き上げ、12年ぶり高水準となる4.35%とした。
四半期報告では同会合で金利を据え置くことも議論したが、インフレ鈍化を確実にするために利上げが必要と判断したとした。
中銀は「理事会の優先事項はインフレ率を目標に戻すことだ」と指摘。「合理的な時間枠でインフレ率が目標に到達することを確実にするために追加の金融引き締めが必要かどうかは、データとリスク評価の進展次第になる」とした。
第3・四半期の消費者物価指数(CPI)上昇率は、昨年に付けたピークの7.8%から5.4%に鈍化したが、予想をやや上回った。中銀目標の2─3%も依然として大きく上回る水準。
中銀はサービス部門の根強いインフレを受け、インフレ見通しを引き上げた。
コアインフレ率の指標として注目されるCPIの中銀トリム平均値は来年末までに3.25%に鈍化し、2025年終盤までに3.0%をやや下回る水準になる見通し。どちらも前回予想から0.25ポイント程度の上方修正となった。
中銀は「インフレ率がさらに予想外に上振れる可能性がある」とし、国内のコスト圧力や地球温暖化などの外部要因に言及。そうしたサプライズによってインフレ期待が抑制できなくなり、追加利上げが必要になるリスクがあると指摘した。
一方で、国内経済は予想以上に底堅いとも指摘。移民急増や政府のインフラ支出などが要因になっているとの見解を示した。
成長率見通しは第4・四半期が前年比1.5%と従来の1.0%から上方修正。24年末時点の見通しは0.25ポイント引き上げて2.0%とした。25年終盤の見通しは2.25%で変わらずだった。
失業率は24年に4.25%でピークを打つとし、従来予想の4.5%から引き下げた。現在の失業率は3.6%で1950年代以来の低水準付近。
ただ中銀は、過去の利上げと高インフレが実質所得を目減りさせ、多くの家計が「痛みを伴う」圧迫に直面しているという認識も示した。
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