米、対ハマス追加制裁へ 暗号資産など対象＝財務副長官

１１月９日、アデエモ米財務副長官は、イスラム組織ハマスの資金源を根絶するため、暗号資産（仮想通貨）の使用を取り締まるなどの追加制裁を米国と同盟国が今後数日から数週間に導入すると述べた。「ロイターネクスト」会議で明らかにした。写真はロンドンで１０月撮影（２０２３年　ロイター／Hannah McKay）

Andrea Shalal　Daphne Psaledakis

[ニューヨーク／ワシントン ９日 ロイター] - アデエモ米財務副長官は９日、イスラム組織ハマスの資金源を根絶するため、暗号資産（仮想通貨）の使用を取り締まるなどの追加制裁を米国と同盟国が今後数日から数週間に導入すると述べた。「ロイターネクスト」会議で明らかにした。

新たな措置について「発表されるものもあれば、チャリティーの停止や、ハマスへの支払いを手助けしている可能性のある個人を追及するなど人々の目に触れないものもあるだろう」と述べた。

その上で、暗号資産は現在ハマスの資産の大半を占めるものではないが、「暗号資産業界が安全策を講じ、マネーロンダリング防止に真剣に取り組まなければ、ハマスなどは利用を増やすだろう」と語った。

また、ハマスの資金源根絶に向けた取り組みは、第三国の協力者にますます焦点を当てたものになるとし、同盟国やパートナーとの協調が必要だと述べた。

１０月７日のハマスによるイスラエル攻撃以降、米国は２回にわたってハマスに制裁を科している。

米財務省によると、ネルソン次官（テロ・金融情報担当）は９日、ハマスの資金調達手段への対策について、民間セクターの暗号資産会社や決済処理業者などと協議。ハマスに関連した活動を調査、特定、阻止するために積極的な措置を講じている企業との継続的な関与を約束したという。