1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. 経済

NY市場サマリー(10日)ドルなお151円台、米株大幅高 利回りまちまち

ロイター / 2023年11月11日 7時48分

<為替> 前日の米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の発言が消化される中、ドルは対ユーロで下落したものの、対円では上昇した。円は対ドルで1年ぶりの安値近辺にとどまっているため、政府・日銀による介入が引き続き警戒されている。

ドル/円は0.16%高の151.59円と、今月1日以来の高値を更新。先週に付けた1年ぶり高値(151.74円)近辺にとどまっている。今週はドルは対円で1.48%上昇。週間の上昇率としては8月以来最大となった。

ユーロ/円は161.95円と、15年ぶり高値を付けた。

この日発表の米経済指標では、ミシガン大学の11月の消費者信頼感指数(速報値)が60.4と、前月の63.8(確報値)から低下し、5月以来の低水準となった。低下は4カ月連続で、市場予想中央値の63.7も下回った。

これを受け、ドルは一時やや上昇した。ただ、終盤の取引で主要6通貨に対するドル指数は0.06%安の105.85。

ユーロ/ドルは0.10%高の1.0679ドル。

パウエルFRB議長は前日、FRB当局者は金利がインフレとの戦いを終わらせるのに十分高い水準に達しているとは「確信していない」とし、「政策をさらに引き締めることが適切となれば、躊躇することなく引き締める」と発言。

この日はサンフランシスコ地区連銀のデイリー総裁が、インフレを巡り「勝利を宣言するのはまだかなり尚早」とし、インフレ率を目標の2%に戻すためのFRBの利上げが終わったか明言する準備はできていないと述べ、パウエル氏の発言を踏襲した。

ブラウン・ブラザーズ・ハリマンの外為戦略グローバル責任者、ウィン・シン氏は「市場では世界的なインフレの持続性が過小評価され続けており、これが一段の利上げの可能性の過小評価につながっている」と指摘。「現時点の市場の予想は2024年までの利下げ実施に大きく傾いているが、向こう数週間で見直しが迫られるだろう」と述べた。

追加利上げの可能性を見極めるため、来週発表される消費者物価指数と小売売上高が注目されている。

暗号資産(仮想通貨)のビットコインは3万7167ドル。前日は3万7978ドルと、2022年5月以来の高値を付けていた。

NY外為市場:[USD/J]

<債券> 国債利回りがまちまちとなった。前日は米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の発言がタカ派的と受け止められたことで国債利回りは大きく上昇したが、この日はポジション調整の動きが出る中、長期債利回りがおおむね低下した。

パウエル議長は前日、FRB当局者は金利がインフレとの戦いを終わらせるのに十分高い水準に達しているとは「確信していない」とし、「政策をさらに引き締めることが適切となれば、躊躇することなく引き締める」と表明。30年債入札が想定より軟調だったことも相まって、前日の取引で国債利回りは大きく上昇していた。

レイノルズ・ストラテジー(マサチューセッツ州)のチーフ市場ストラテジスト、ブライアン・レイノルズ氏は「昨日の利回りの急上昇は、一種の短期的なエアポケットのようなものだった」と指摘。現在の10年債利回りは先週と比べると30ベーシスポイント(bp)ほど低い水準にある」と述べた。

終盤の取引で10年債利回りは1.4bp低下の4.614%。

30年債利回りは3.6bp低下の4.731%。

一方、金利見通しを反映しやすい2年債利回りは2.8bp上昇の5.049%。週間ベースでの上昇は5月下旬以来最大となった。

2年債と10年債の利回り格差はマイナス43.60bp。

この日発表の経済指標では、ミシガン大学の11月の消費者信頼感指数(速報値)が60.4と、5月以来の低水準。5年先のインフレ期待は3.2%と、2011年3月以来の高水準を付けた。

これを受け、米国債利回りの低下が縮小する場面もあった。

CMEフェドウオッチによると、来年6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げが決定される確率は58%。前日の61%から低下した。

アメリベット・セキュリティーズ(ニューヨーク)の米金利戦略責任者、レッグ・ファラネロ氏は「市場では現在、FRBの利上げ局面は終了したという見方が受け入れられている」とし、「こうした見方は経済指標次第で変化、もしくは強化される」と指摘。来週14日発表の 消費者物価指数(CPI)が注目されていると述べた。

米金融・債券市場:[US/BJ]

<株式> 大幅高。米債利回りの上昇が幾分落ち着きを取り戻す中、ハイテク株やグロース株が買われ、相場を押し上げた。投資家は来週発表される主要インフレ指標を注視している。

ナスダック総合は1日としては5月26日以来の大幅な伸びを記録。S&P総合500種も終値としては9月19日以来の高値を付けた。

ホライゾン・インベストメント・サービシズのチャック・カールソン最高経営責任者(CEO)は、米債利回りの低下が「このところの株価上昇の要因のひとつだ」と述べた。

来週発表される消費者物価指数(CPI)や小売売上高などについて、チェリー・レーン・インベストメンツのパートナー、リック・メクラー氏は「今後発表されるインフレ指標が相場にポジティブな内容になることへの期待が出ている」と指摘した。

S&Pの主要11セクター全てがプラス圏で終了。情報技術が2.6%高で上昇を主導した。エヌビディアは約3%高、メタ・プラットフォームは2.6%高、マイクロソフトは2.5%高。

週間では、ダウ工業株30種が約0.7%高、S&Pが1.3%高、ナスダックが2.4%高。

10日発表された11月の米ミシガン大消費者信頼感指数(速報値)は60.4と、5月以来の低水準となった。また、5年先のインフレ期待は3.2%と、2011年3月以来の高水準を付けた。

遺伝子解析装置(シーケンサー)を手掛けるイルミナは8%安。通期利益見通しを2四半期連続で下方修正したことが嫌気された。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を2.7対1の比率で上回った。ナスダックでも1.6対1で値上がり銘柄が多かった。

米取引所の合算出来高は約102億株。直近20営業日の平均は110億株。

米国株式市場:[.NJP]

<金先物> 米金利先高観の強まりを背景とした売りが再燃し、反落した。中心限月12月物の清算値(終値に相当)は前日比32.10ドル(1.63%)安の1オンス=1937.70ドル。週間では3.08%下落した。

NY貴金属:[GOL/XJ]

<米原油先物> 週央まで売り込まれた反動から安値拾いの買いの流れが継続し、続伸した。米国産標準油種WTIの中心限月12月物は前日清算値(終値に相当)比1.43ドル(1.89%)高の1バレル=77.17ドルだった。週間では4.15%安。1月物は1.40ドル高の77.15ドル。

NYMEXエネルギー:[CR/USJ]

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください