英賃金、5─7月は2年超ぶり低い伸び 失業率4.1%に改善
ロイター / 2024年9月10日 17時13分
Andy Bruce Suban Abdulla
[ロンドン 10日 ロイター] - 英国の5─7月の賃金は伸びが2年超ぶりの水準に鈍化した。一方、雇用は予想以上に拡大し、失業率は小幅改善した。
英国立統計局(ONS)が10日発表した統計によると、5─7月の賃金上昇率はボーナスを除くベースで前年比5.1%で、2022年6月までの3カ月以来、最低となった。ロイターがまとめたエコノミストの予想コンセンサスと一致した。
ポンドはドルに対して一時上昇したが、その後再び下落した。
8月に利下げに踏み切ったイングランド銀行(英中銀)は、引き続き賃金の伸びを注視すると述べた。投資家は来週再利下げする可能性を4分の1程度とみている。
資産運用会社abrdnの副チーフエコノミスト、ルーク・バーソロミュー氏は、今回のデータは英中銀の政策討議に影響を及ぼさないと予想。現状では来週の利下げは考えにくく、11月になるとの見方を示した。
ロイター調査でもエコノミストは次回の利下げが11月に実施されると予想している。
就業者数は26万5000人増加。エコノミスト予想(12万3000人増 )を大幅に上回った。
失業率は4.1%で、4─6月の4.2%から小幅改善し24年1月までの3カ月以来の低水準となった。
中銀は民間部門の賃金上昇率に注目しており、24年後半に5%、25年後半には3%へ減速すると予測している。
5─7月の民間部門の賃金上昇率(ボーナスを除く)は4.9%に鈍化した。第3・四半期全体では中銀の予想の4.8%に達する見込みとなっている。
5─7月の求人数は85万7000件と、3年以上ぶりの低水準に落ち込んだ。22年半ばの130万件からは減少したが、20年初めの水準は上回っている。
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