グーグル24億ユーロ制裁金、ＥＵ裁が支持 優越的地位乱用

９月１０日、欧州連合司法裁判所（ＣＪＥＵ）は、米アルファベット傘下グーグルに制裁金２４億２０００万ユーロを科す欧州委員会の決定を支持した。写真はグーグルのロゴ。ラスベガスで１月撮影（２０２４年　ロイター／Steve Marcus）

［ブリュッセル 　１０日　ロイター］ - 欧州連合司法裁判所（ＣＪＥＵ）は１０日、米アルファベット傘下グーグルに制裁金２４億２０００万ユーロ（２７億ドル）を科す欧州委員会の決定を支持した。

欧州委は２０１７年、グーグルが自社の価格比較ショッピング・サービスを優遇して欧州の下位ライバル企業を不利な立場に置いたとして制裁金の支払いを命じた。２１年に下級審が欧州委の決定を支持したため、グーグルがＣＪＥＵに上訴していた。

ＣＪＥＵは、ＥＵ法が問題視するのは優越的地位自体ではなく、優越的地位の乱用だと指摘。

「特に、優越的地位にある事業者が実質的な競争を阻害する効果を持ち、その結果、個々の事業者や消費者に損害を与える可能性のある行為は禁止されている」と述べた。

グーグルは、ＥＵ競争法違反でこの１０年間に８２億５０００万ユーロもの制裁金を科せられている。モバイルＯＳ（オペレーティングシステム）「アンドロイド」と広告サービス「アドセンス」に関する２つの決定に異議を申し立て判決を待っているところだ。​