国内企業物価9月は+2.8%、商品高や猛暑で農林水産物が急上昇
ロイター / 2024年10月10日 11時33分
Tetsushi Kajimoto
[東京 10日 ロイター] - 日銀が10日に発表した9月の企業物価指数(CGPI)速報によると、国内企業物価指数は前年比で2.8%上昇した。伸び率は前月の2.6%上昇からやや拡大した。コメなどの商品価格上昇や猛暑の影響による値上がりがみられた一方、政府補助金の再開で電気・ガス代が値下がりした。日銀の担当者は、9月の動きは「総じて小動き」としている。
ロイターがまとめた民間調査機関の予測中央値は前年比2.3%上昇だった。
企業物価指数を構成する515品目のうち、9月は380品目が上昇、112品目が下落した。8月の284品目から増加品目数は減少した。
日銀は9月の動向について「精米・玄米・鶏卵などの農林水産物が指数を押し上げた一方、酷暑乗り切り緊急支援が反映され電力・都市ガス・水道が押し下げた」と説明。「これら2類別を除くと、総じて小動きだった」という。
精米、玄米、鶏卵などの農林水産物が前年比12.4%(前月5.4%)と大幅に上昇した。前月比では8.7%(前月0.9%)上昇した。
コメの価格が高騰する中、「肥料価格や輸送費、人件費などのコストの上昇を価格転嫁する動きがみられた」(日銀幹部)という。鶏卵は、採算性を踏まえた生産抑制や猛暑による産卵率の低下により、価格が上昇した。
電力・都市ガス・水道は7.9%上昇したが、伸び率は前月の10.5%から縮小した。
企業物価指数は、前月比では0.0%。前月は10カ月ぶりのマイナス圏内となっていた。
輸入物価指数は、円ベースで前年比2.6%下落した。大幅な円安基調が一服したことで、8カ月ぶりにマイナスに転じた。ドル/円相場は、8月の前月比マイナス7.4%から下げ幅を縮小し、マイナス2.0%だった。
SMBC日興証券チーフマーケットエコノミストの丸山義正氏は「きょうのデータは、日銀にとってはニュートラル」だと指摘する。「全体のサービス価格がもう少し高まってこないと、2%インフレ目標の安定的な達成には近づいてこない」とみている。
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