メキシコとブラジルのインフレ率、政策金利の正反対の道筋を示唆
ロイター / 2024年10月10日 10時22分
10月9日、中南米の経済大国のメキシコとブラジルがそれぞれ発表したインフレ率は、ブラジルの中央銀行が物価上昇を抑えるために金融引き締めを続ける一方、メキシコの中銀は政策金利を引き下げるという正反対の道筋をたどることを示唆した。写真は昨年5月、ブラジリアで撮影(2024年 ロイター/Adriano Machado)
Gabriel Araujo
[サンパウロ 9日 ロイター] - 中南米の経済大国のメキシコとブラジルが9日にそれぞれ発表したインフレ率は、ブラジルの中央銀行が物価上昇を抑えるために金融引き締めを続ける一方、メキシコの中銀は政策金利を引き下げるという正反対の道筋をたどることを示唆した。
両国の9月の前年同月比のインフレ率にはそれほど大きな差はなかった一方、物価のトレンドが乖離した。
ブラジルのインフレ率は4.42%と市場予想通りだったが、8月の4.24%から伸びが加速して中銀目標の許容範囲の上限に迫った。
ブラジル中銀はインフレ率を目標である3%に戻すと宣言しており、11月の次回金融政策委員会(COPOM)で再び利上げを決める可能性が高い。9月の前回COPOMではインフレ圧力と力強い経済活動を受けて政策金利を25ベーシスポイント(bp)引き上げて10.75%とし、金融引き締めに着手することを全会一致で決めていた。
これに対し、メキシコの9月のインフレ率は前年同月比4.58%となり、8月の4.99%から鈍化した。メキシコ中銀目標の3%を大きく上回ったものの、中銀が利下げすることが可能になる鈍化傾向を維持した。
中銀は9月の前回会合で政策金利を25bp引き下げて10.50%とすることを決定したのを含め、今年に入って3回の利下げを実施した。
ブラジル、メキシコそれぞれのエコノミストを対象とした調査は、現時点で両国の金融政策が大きくかけ離れていることを浮き彫りにしている。
ブラジルの政策金利は年内に11.75%まで上昇する可能性が高く、中銀は年内の残る2回のCOPOMでそれぞれ50bpの利上げを決定すると予測。一方、メキシコ中銀は年内に25bpの利下げを2回実施し、政策金利を10%に設定すると予測されている。
調査によると、ブラジルの政策金利は25年末に10.75%となり、メキシコは8%まで下がる可能性がある。
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