ＴＳＭＣ、ＡＩ半導体の中国向け出荷停止 米が輸出制限＝関係筋

　１１月９日、米商務省は半導体受託生産世界最大手の台湾積体電路製造（ＴＳＭＣ）に対し、人工知能（ＡＩ）に使用される先端半導体の中国顧客向け出荷を１１日から停止するよう命じた。事情に詳しい関係者が明らかにした。台湾・新竹市で２０２１年撮影（２０２４年　ロイター/Ann Wang）

Karen Freifeld　Fanny Potkin

[ニューヨーク/シンガポール ９日 ロイター] - 米商務省は半導体受託生産世界最大手の台湾積体電路製造（ＴＳＭＣ）に対し、人工知能（ＡＩ）に使用される先端半導体の中国顧客向け出荷を１１日から停止するよう命じた。事情に詳しい関係者が明らかにした。

商務省はＴＳＭＣに書簡を送り、ＡＩアクセラレーターや画像処理半導体（ＧＰＵ）を駆動する中国向けの回路線幅７ナノメートルやさらに高性能の製品を対象に輸出制限を課した。ＴＳＭＣはこれを受け、影響を受ける顧客に１１日からの出荷停止を通知したという。

商務省はコメントを控えた。ＴＳＭＣの広報は「当社は法を順守する企業で、輸出規制を含め適用される全ての規則と規制の順守にコミットしている」と述べるにとどめた。

関係筋がロイターに先月明らかにしたところによると、ＴＳＭＣは自社半導体が中国通信機器大手、華為技術（ファーウェイ）の製品から見つかったのを受け、使われた半導体に関連した顧客に対する出荷を停止した。