中国、中小企業向け融資の評価で指針案公表

［北京　１０日　ロイター］ - 中国銀行保険監督管理委員会（銀保監会）は１０日、中小企業向けの金融サービスについて銀行を評価する指針案を公表した。

同委員会が行う銀行の年次評価に、中小企業向けの融資配分を含めるという。

中小企業向けの金融サービスの効率と質を高めることが狙い。評価は今年から開始する。

中国の規制当局は以前から、体力の弱い中小企業向けの低利融資拡大を促しているが、新型コロナウイルスの感染拡大で経済が深刻なダメージを受けているため、こうした対策が急務となっている。

指針案では、商業銀行は中小企業に対して、業界全体の融資の伸びを下回らないペースでの貸し出す義務を負う。さらに、銀行の規模に応じて、中小企業向けの貸出金利や不良債権比率をコントロールするための異なる目標を設定している。

中小企業への融資が不十分な銀行、中小企業へのサービスに関する態勢作りや情報開示などのパフォーマンスが見劣りする銀行に対しては、銀保監会が監督を強化するか、あるいは問題を改善するための改革を実行する。どんな行動を取るかについての詳細は明らかにしていない。

関係筋によると、新型コロナの影響を和らげるために８０００億元（１１８０億ドル）以上の低利融資を企業に提供しようとする中国政府の努力は、分かりづらい融資適格基準や、貸出基準が銀行によって異なることなど、いくつかの問題に直面している。