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NY市場サマリー(10日)S&P500・ナスダック上昇、ドル小動き、利回り低下

ロイター / 2022年5月11日 7時10分

[10日 ロイター] -

<為替> ニューヨーク外為市場では、ドル相場は約20年ぶりの高値近辺で小動きとなった。市場では連邦準備理事会(FRB)の今後の金融政策運営の手がかりを得ようと、11日に発表される米消費者物価指数が注目されている。

労働省が発表する4月の消費者物価指数(CPI)は、前年同月比で8.1%の上昇が予想されている。3月は8.5%上昇だった。

ウエスタン・ユニオン・ビジネス・ソリューションズのシニアマーケットアナリスト、ジョー・マニンボ氏は「CPI統計前の静けさの中でリスク資産の値動きが一服している」と指摘。「世界的な経済成長や中国を巡る懸念に関しては何も改善は見られない中、若干のポジション調整が入っていることがリスク資産に有利に働いている」と述べた。

連邦準備理事会(FRB)は3─4日の連邦公開市場委員会(FOMC)で0.50%ポイントの利上げを決定。一度に0.5%ポイントの大幅利上げを決定するのは22年ぶりだった。これを受け、市場ではFRBはどこまで利上げに積極的になるのか見極めようとする動きが出ている。

この日はニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁が6、7月に開く2回の会合でそれぞれ0.50%ポイントの利上げを実施する公算が大きいというシグナルは「理にかなっている」と指摘。クリーブランド地区連銀のメスター総裁も、向こう数回の会合で0.50%ポイントの利上げを実施していくのは「完全に理にかなう」と述べた。

<債券> 米金融・債券市場では国債価格が上昇し、これまで大きく上昇していた10年債利回りは3%を割り込んだ。市場では翌日に発表される4月の米消費者物価指数(CPI)が注目されている。

10年債利回りは9.4ベーシスポイント(bp)低下の2.985%。30年債利回りは9.6bp低下の3.112%。一時は3%割れに近づいた。

10年債利回りは3月初めに2カ月ぶりの低水準を付けた後、約127bp上昇。一部ではまだピークに達していないとの見方も出ている。

レイモンド・ジェームズの債券調査部門マネジング・ディレクター、エリス・ファイファー氏は「連邦準備理事会(FRB)が利上げを続ける限り、10年債利回りは上昇し続ける」と指摘。ただ「短期債がFRBの動きに歩調を合わせる中、上昇ペースは鈍化していく」とし、こうした動きの中で利回り曲線は平たん化していくとの見方を示した。

この日の取引で2年債利回りは2.616%。2年債と10年債の利回り格差は36bpに縮小した。

<株式> 米国株式市場では、S&P総合500種とナスダック総合が上昇して取引を終えた。米国債利回りが低下する中、前日に売られた大型成長株が買われた。

指標10年債利回りは3年以上ぶりの高水準から低下し、3%を下回った。これを受けて銀行株は売られた。

ダウ工業株30種は小幅に下落。この日の値動きは荒く、主要3指数はいずれもマイナス圏とプラス圏を行き来する展開となった。あすの4月米消費者物価指数(CPI)や12日の米卸売物価指数(PPI)発表を控え、警戒感が見られた。

インフレを抑制するためには米連邦準備理事会(FRB)の一段と積極的な措置が必要になるのではとの懸念が、このところの市場の売り要因となってきた。

ロングボウ・アセット・マネジメントのジェイク・ダラーハイド最高経営責任者(CEO)は「懸念を背景にした売りだ」と指摘。FRBの利上げやインフレだけでなく、ウクライナ戦争やサプライチェーン問題、中国のロックダウン(都市封鎖)などあらゆる要因が懸念材料になっていると述べた。

<金先物> ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、翌日発表の米インフレ指標に注目が集まる中、ドル上昇に伴う割高感に圧迫されて続落した。

ニューヨーク連邦準備銀行のウィリアムズ総裁はこの日の米国時間朝方の講演で、景気を維持したままでのインフレ抑制は「困難だが、乗り越えられないということはない」と述べ、金融引き締めを迅速に進める考えを表明。その結果、2024年にはコア個人消費支出(PCE)物価指数の伸び率が政策目標である2%近くに低下するとの見通しを示した。

こうしたウィリアムズ氏の発言はややハト派的と受け止められ、この日の米長期金利は低下。しかし、翌11日発表の米消費者物価指数(CPI)を前に、午前の外国為替市場ではドル買い・ユーロ売りが再び活発となった。金塊相場は朝方まで堅調に推移していたものの、ドル上昇に伴う割高感が重しとなり、マイナス圏に押し戻された。

<米原油先物> ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、エネルギー需要の鈍化観測を背景に売りが優勢となり、続落した。

徹底的な新型コロナウイルスの感染抑制を目指す中国は9日、上海、北京の両都市で一段と規制を強化。厳格な措置の導入で、4月の貿易収支は大きく悪化するなど、同国の経済活動への影響が鮮明になっている。

また、欧州連合(EU)加盟国の間で、ロシアに対する制裁の足並みがそろっていないことも相場の押し上げ材料。年内にロシア産石油の輸入を禁止する方針をめぐり、ロシア産への依存度が高いハンガリーなど東欧諸国が反対姿勢を示し、合意実現が危ぶまれている。

ドル/円 NY終値 130.43/130.46

始値 130.07

高値 130.45

安値 129.87

ユーロ/ドル NY終値 1.0527/1.0531

始値 1.0551

高値 1.0574

安値 1.0526

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 83*03.00 3.1267%

前営業日終値 81*23.00 3.2080%

10年債(指標銘柄) 17時05分 90*20.00 2.9889%

前営業日終値 89*29.00 3.0790%

5年債(指標銘柄) 17時05分 99*08.75 2.9080%

前営業日終値 98*29.75 2.9830%

2年債(指標銘柄) 17時05分 99*25.50 2.6062%

前営業日終値 99*24.63 2.6200%

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 32160.74 -84.96 -0.26

前営業日終値 32245.70

ナスダック総合 11737.67 +114.42 +0.98

前営業日終値 11623.25

S&P総合500種 4001.05 +9.81 +0.25

前営業日終値 3991.24

COMEX金 6月限 1841.0 ‐17.6

前営業日終値 1858.6

COMEX銀 7月限 2142.4 ‐39.6

前営業日終値 2182.0

北海ブレント 7月限 102.46 ‐3.48

前営業日終値 105.94

米WTI先物 6月限 99.76 ‐3.33

前営業日終値 103.09

CRB商品指数 297.0920 ‐2.3613

前営業日終値 299.4533

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