2024年の米天然ガス生産減少へ、需要は過去最高更新＝ＥＩＡ見通し

　４月９日、米エネルギー情報局（ＥＩＡ）は短期エネルギー見通し（ＳＴＥＯ）で、２０２４年は米国の天然ガス生産が減少する一方で需要が過去最高を更新すると予想した。写真は液化天然ガス輸出業者の貯蔵タンクとガス冷却装置。米テキサス州で昨年２月撮影（２０２４　ロイター／ARATHY SOMASEKHAR）

[９日 ロイター] - 米エネルギー情報局（ＥＩＡ）は９日公表の短期エネルギー見通し（ＳＴＥＯ）で、２０２４年は米国の天然ガス生産が減少する一方で需要が過去最高を更新すると予想した。生産、需要の予測どちらも３月時点から引き上げた。

生産は２３年に記録した過去最高の日量１０３８億立方フィートから１０３５億８０００万立方フィートに減少すると見込む。天然ガス価格が２月に３年半ぶりの安値を付けたことを受けて複数の生産業者が掘削活動を縮小していることが理由。

２５年の生産は１０４８億８０００万立方フィートに増加するとした。

一方、米国の天然ガス消費は価格安を背景に２３年の８９０億９０００万立方フィートから２４年は８９９億２０００万立方フィートに増え、２５年は８９１億２０００万立方フィートに減少するとの見通しを示した。

３月時点の生産予測である１０３３億５０００万立方フィート、消費予測の８９６億８０００万立方フィートをそれぞれ引き上げた。

液化天然ガス（ＬＮＧ）輸出は２４年に１２１億５０００万立方フィート、２５年に１４３億立方フィートに増え、２３年に付けた最高水準を更新すると予想。２４年の見通しは３月時点から引き下げた。