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アジア株式市場サマリー:引け(11日)

ロイター / 2020年3月11日 19時27分

[11日 ロイター] - 中国株式市場は反落。新型コロナウイルスの感染拡大懸念で下落した他の市場に連れ安となった。

ただ、前日の習近平国家主席が新型ウイルスの発生源である湖北省武漢市を訪問したことによる安堵(あんど)感と政府の政策期待から、下落幅は限られた。

後場になって、米の景気下支え策に対する懐疑的な見方から、他のアジア市場や米国株先物が下落したことに連れ安となった。

香港との相互取引で外国勢は差し引き54億元(7億7671万ドル)のA株式を売り越した。ただ、中国政府による新型ウイルス対策が効果を見せ始めているとの見方を背景に、A株式は比較的堅調さを保っている。

国内証券はレポートで、新型ウイルス対策、経済成長、政策変更余地の点から見て、中国は米国よりもうまく対応できており、中国株と米国株の非連動性は加速している、と指摘。バブルのリスクがあり政策効果が限られる米国ではリスク選好度の低下が顕著であるのに比べ、中国ではリスク選好度が安定的に上昇していることから、A株式のコストパフォーマンスは米株よりもはるかに良好だ、と指摘した。

香港市場も反落。米国の新型ウイルス対策がまとまる兆しがみられず、ウイルスへの国際的対応に不透明感が漂っていることが背景。

GF証券はリポートで、下げ相場のモメンタムが比較的強く、調整リスクは当面くすぶり続けるとの見方を示した。ただ、人民元の上昇や本土からの投資資金流入が香港株の支援要因とも指摘した。

本土市場との相互取引を利用した本土投資家の香港株購入は65億元(9億3548万ドル)相当だった。

ソウル株式市場は反落。韓国国内で新型コロナウイルスの感染者が新たに増加するとともに、米国の景気対策がアジア市場に有益かどうかが投資家に疑問視された。

総合株価指数(KOSPI)<.KS11>は2016年2月17日以来、約4年ぶりの安値で引けた。  

富国証券のアナリストは、韓国内の新規感染者の増加で感染封じ込めへの期待がしぼんだことから、株価が短期的に反発する可能性は小さいと分析した。また、海外勢から大型ハイテク株の売りが大量に出たことで、株価の下振れ圧力が強まったと付け加えた。  

海外勢は6962億ウォン(約5億8281万ドル)相当の売り越し。  

主力銘柄のサムスン電子<005930.KS>とSKハイニックス<000660.KS>は、いずれも4%超下げた。

シドニー株式市場は反落。3.5%超下げ、弱気相場の領域に落ち込んで終了した。新型コロナウイルスの感染拡大による経済への悪影響が景気刺激策で十分緩和できるかをめぐり、懐疑的な見方が浮上した。

S&P/ASX200指数<.AXJO>終値は2019年1月以来の安値。

この日オーストラリア当局は、診療所の設置や無料の医療相談を含む24億豪ドル(約15億6000万米ドル)の対策を発表。ただ、深刻な打撃を受けているサプライチェーンや消費者心理をめぐる警戒感がくすぶった。

ノバス・キャピタルの上級顧客アドバイザー、ダグ・サイメス氏は「現時点では感染不安の抑制に重きが置かれており、市場にとっては実際の好材料ではない」と分析した。  

金融株指数<.AXFJ>は5.3%安。四大銀行は軒並みマイナス圏となった。最大手コモンウェルス銀行(CBA) は6.6%安と、前日の上昇分が吹き飛んだ。ウエストパック銀行 は5.3%安、ナショナル・オーストラリア銀行(NAB) は6.3%安。  

鉱業株指数<.AXMM>も大きく下げた。BHPグループ とリオ・ティント はそれぞれ2.5%安、1.1%安。  

エネルギー株指数<.AXEJ>は3.4%安。ウッドサイド・ペトロリアム は4.6%安、サントス は5.3%安。  

金相場が上昇したものの産金株指数<.AXGD>も下落。ニュークレスト・マイニング は8.6%安。通年の産金量見通しを引き下げたことが嫌気された。

*内容を追加しました。

(リフィニティブデータに基づく値です。前日比が一致しない場合があります)

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