金氏とトランプ氏の関係維持でも、米朝関係改善は見込めず=北朝鮮
ロイター / 2020年6月12日 8時2分
6月12日、北朝鮮は、金正恩朝鮮労働党委員長(写真右)とトランプ米大統領(左)の関係を維持しても、両国の関係改善は見込めないとの認識を示した。朝鮮中央通信(KCNA)が伝えた。板門店で昨年6月撮影(2020年 ロイター/Kevin Lamarque)
[ソウル 12日 ロイター] - 北朝鮮は12日、金正恩朝鮮労働党委員長とトランプ米大統領の関係を維持しても、両国の関係改善は見込めないとの認識を示した。朝鮮中央通信(KCNA)が伝えた。
KCNAによると、北朝鮮の李善権(リ・ソングォン)外相は、米国の政策は米国が北朝鮮国民にとって長期的な脅威であること示していると指摘。米国の軍事的脅威に対抗するため、より強力な軍を構築すると表明した。
トランプ大統領は2018年6月、シンガポールで現職の米大統領として初めて北朝鮮首脳と会談したが、会談後に出された声明は具体性に乏しい内容となった。
李外相は、振り返ればトランプ政権は、北朝鮮を抑圧して孤立させることを狙い、先制的な核攻撃や体制転換の脅しをかけながら、政治的な点数稼ぎばかりに取り組んでいたようだと批判した。
その上で、北朝鮮に何の見返りもなく、米国の首脳が成果として利用できる機会を提供することは二度としないと強調。「空約束ほど偽善的なものはない」と述べた。
また、新しい協力の時代を開きたいという北朝鮮の願いはこれまでになく深いが、朝鮮半島情勢は日に日に悪化していると指摘。「米国は北朝鮮との関係改善を支持すると公言しながら、実際には状況を悪化させることばかりに夢中になっている」と批判した。
北朝鮮は11日にも、米国は南北問題にコメントする立場にないとの認識を示し、11月の米大統領選が円滑に進むことを望むなら干渉すべきでないとけん制した。
*内容を追加して再送します。
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