恐怖指数が1カ月超ぶり高水準、新型コロナ感染第2波懸念で
ロイター / 2020年6月12日 7時55分
6月11日投資家の不安心理を映すシカゴ・オプション取引所のボラティリティー・インデックス(VIX、恐怖指数が、1カ月超ぶりの高水準を記録した。写真はニューヨーク証券取引所前で5月撮影(2020年 ロイター/Mike Segar)
[ニューヨーク 11日 ロイター] - 投資家の不安心理を映すシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティー・インデックス(VIX、恐怖指数)<.VIX>が11日、1カ月超ぶりの高水準を記録した。新型コロナウイルスの感染第2波を巡る懸念から米株市場が大幅下落したことが背景。
VIXは40.79と終値ベースで4月23日以来の高水準となった。1日の上昇幅としては、11年近く続いた米株市場の強気相場の終了を示唆する大幅な株安局面だった3月16日以来の大きさ。
S&P総合500種<.SPX>は11日、5.9%安で終了した。
一部の投資家は、緩やかな景気回復見通しを踏まえると、そうした市場の下落はかなり前から機が熟していたとみている。
コロンビア・スレッドニードル・インベストメンツのマルチアセット戦略責任者兼ポートフォリオマネジャー、Anwiti Bahuguna氏は「われわれは以前から株式に慎重になっている。景気の早期回復が見込めない上、ウイルスの脅威はまだ決して消えていない」と述べた。
実際、過去数週間に株式市場は大幅に上昇したものの、VIXは高水準を維持してきた。VIXは8日、S&P500種が1.2%上昇して年初来の下落分を回復したにもかかわらず、上昇した。
エクイティ・リスク・コントロール・グループのチーフ・リスクストラテジスト、ドン・デール氏は、投機的な買いによりダウンサイドプロテクションの需要が増加し、株が下落する前でもVIXの上昇につながったとみられると指摘した。
同氏は、S&P500種が「急落前の水準まで回復したことから、ヘッジへの関心が高まった」と述べた。
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