日経平均は3日続伸、景気敏感株物色が下支え
ロイター / 2021年3月11日 15時31分
東京株式市場で日経平均は3日続伸した。前日の米国株式市場では、ダウ工業株30種が最高値を更新、日本株市場でも景気敏感セクターを中心に物色が活発になり、相場を下支えした。写真は、取引時間中の東証内部。2020年10月2日に撮影。(2021年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
[東京 11日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は3日続伸した。前日の米国株式市場では、ダウ工業株30種が最高値を更新、日本株市場でも景気敏感セクターを中心に物色が活発になり、相場を下支えした。ただ、指数寄与度の高い半導体関連株が軟調に推移したことが重しとなり、上値を追う勢いは限定的だった。
米追加経済対策の成立見通しが立ち、景気回復への期待感からマーケットでは景気敏感株を買う流れが加速している。市場からは「これまでは指数銘柄の上昇で日経平均は上値を追ってきたが、バリュー株は寄与度も低く、指数にはあまり影響が出ない。景気敏感株の物色は相場を下支えはするが、積極的に上値を追うのは難しそうだ」(岡三オンライン証券のチーフストラテジスト・伊藤嘉洋氏)との声が聞かれた。「目先としては、2万9000円―2万9500円のレンジ内で値固めの動きが続くのではないか」(伊藤氏)という。
日経平均は先月末に急落して以降、徐々に値は戻しているが上値の重い状況が続いている。市場では「主要投資主体の動向をみると、信託銀行が1、2月は大きく売り越している。2月後半から株価が上昇し、株式のウエートが上がったとみられるが、足元ではリバランスの株売りが起きているのではないか。上値が重いのは、こうした需給要因が関係している可能性がある」(国内証券)との見方も出ていた。
TOPIXは0.27%高で取引を終了。東証1部の売買代金は2兆8692億円。東証33業種中、海運業、非鉄金属、電気・ガス業、サービス業など21業種は値上がり。半面、ゴム製品、陸運業、空運業、不動産業など12業種は値下がりした。
個別では、川崎汽船が12%高、日本郵船が7%高となるなど、海運株がしっかり。10日のバルチック海運指数が、前日比4.2%(79ポイント)高の1980ポイントとなり、2020年10月7日以来の高水準となったことが材料視された。
東証1部の騰落数は、値上がり1558銘柄に対し、値下がりが570銘柄、変わらずが67銘柄だった。
終値 前日比 寄り付き 安値/高値
日経平均 29211.64 +175.08 29033.92 28,995.33─29,255.42
TOPIX 1924.92 +5.18 1921.06 1,916.24─1,927.40
東証出来高(万株) 137793 東証売買代金(億円) 28692.04
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