英長期インフレ期待、8月は小幅上昇＝シティ・ユーガブ調査

　９月８日、米銀シティと調査会社ユーガブが発表した月次調査で、英国民の今後５─１０年間のインフレ期待が８月に３．３％となり、前月の３．２％からやや上昇した。ロンドンで７月撮影（２０２３年　ロイター／Anna Gordon）

[ロンドン ８日 ロイター] - 米銀シティと調査会社ユーガブが８日に発表した月次調査で、英国民の今後５─１０年間のインフレ期待が８月に３．３％となり、前月の３．２％からやや上昇した。

１年先のインフレ期待も４．３％から４．４％に上昇した。

一方、この週に公表された調査でインフレ緩和が予想されたことと、イングランド銀行（英中央銀行）のベイリー総裁が金利のピークは「大きく近づいている」と発言したことから、中銀の金融引き締め予想は６月以来の低水準となった。

アナリストらは２回の追加利上げは過剰とみており、利上げはあと１回の公算が大きいとみられている。投資家も最終的にそうなる想定で準備しているという。投資家らは今後１年程度で利下げが始まるとみている。

シティは、総合インフレの上昇ペースが鈍化していることから今後数カ月は弱い数字が続くとの予想を示した。

シティのエコノミスト、ベンジャミン・ナバロ氏は顧客向けノートで、「しかしこれらのデータは、特に今冬を通じてエネルギー周辺の価格上振れリスクが引き続き問題になる可能性をあらためて浮き彫りにしている」と指摘した。