NY外為市場=円急伸、日銀総裁発言で ドル指数下落
ロイター / 2023年9月12日 6時2分
終盤のニューヨーク外為市場では、円が対ドルで大幅に上昇した。前週に報道された植田和男日銀総裁の発言を受け、マイナス金利政策からの脱却観測が高まった。2022年6月撮影(2023年 ロイター/Florence Lo/Illustration/File Photo)
[ニューヨーク 11日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、円が対ドルで大幅に上昇した。前週に報道された植田和男日銀総裁の発言を受け、マイナス金利政策からの脱却観測が高まった。
ドル/円は一時約1.3%下げ、9月1日以来の安値となる145.89円を付けた。終盤は0.89%安の146.50円となった。ドル/円の1日の下落率としては7月12日以来最大となる見通し。
植田日銀総裁は、9日付読売新聞が掲載したインタビューで、賃金上昇を伴う持続的物価上昇に確信を持てれば、マイナス金利解除含め「いろいろなオプションがある」と述べた。「マイナス金利の解除後も物価目標の達成が可能と判断すれば(解除を)やる」とした。
オアンダのシニアマーケットアナリスト、エドワード・モヤ氏は「過去の日銀の介入を踏まえると、弾薬を無駄にしたくないのだろう。そのため、日銀は再び口先介入をせざるを得なかった」との見方を示した。
米連邦準備理事会(FRB)は来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げを一時停止するとの見方が優勢となっている。ただ、経済とインフレ鎮静化が十分でないことを示すデータが出れば、年内の追加利上げの可能性は残されている。
CMEのフェドウォッチによると、FRBが来週金利を据え置くとの見方は93%。11月の会合で25ベーシスポイント(bp)の利上げが実施される可能性は約38%となっている。
トレーダーは、1ドル=145円を超えて円安が進行して以来、日本の介入する兆しがないか注視してきた。昨年、日本の当局はこの水準で1998年以来の円買い介入を実施した。
ドル指数は一時、9月5日以来の安値となる104.41まで下落した。終盤は0.32%安の104.52だった。
英ポンドは0.37%高の1.2512ドル。先週付けた3カ月ぶり安値1.2445ドルからの回復を見せた。
ユーロは0.46%上昇し1.0748ドルとなった。
ドル/円 NY終値 146.58/146.60
始値 146.90
高値 146.99
安値 146.21
ユーロ/ドル NY終値 1.0748/1.0752
始値 1.0731
高値 1.0759
安値 1.0716
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