インド最高裁、ジャム・カシミール州特別権廃止を支持 首相評価

Arpan Chaturvedi　YP Rajesh

[ニューデリー １１日 ロイター] - インド最高裁判所は１１日、モディ政権による２０１９年のジャム・カシミール州への特別自治権廃止決定を支持し、州民投票の実施期限を来年９月３０日に設定した。

インド国内で唯一イスラム教徒が多数を占める同州は７５年以上にわたって隣国パキスタンとの懸案の一つとなっている。

判事５人全員一致の判断となった。特別地位廃止と同州を２つの連邦直轄地に分割する決定を巡って異議申し立てが提出されていたが、最高裁は特別な地位は一時的な憲法上の規定であり、取り消すことができると判断した。

モディ首相はＸ（旧ツイッター）に「最高裁はわれわれインド人が何よりも大切にしている連帯の本質を強固なものにした」と投稿した。

一方、特別地位廃止に反対していたカシミールの政党は判決に失望したと表明した。

１９８９年に武装勢力によるインドへの分離紛争が始まったこの地域では判決前に警備が強化されていた。近年は暴力行為は落ち着いているが、これまで多くの死者がでている。