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香港の法の支配「損なわれている」、辞任の英国籍判事が憂慮

ロイター / 2024年6月11日 15時20分

 6月10日、香港の最高裁判所に相当する終審法院の非常任裁判官を先週辞任した英国籍のジョナサン・サンプション氏は、香港の法の支配は政府が強い意見を持つ分野において深く損なわれていると語った。写真は、中国・香港で行われた新年度の始まりのセレモニーに出席したジョナサン・サンプション氏。2023年1月撮影(2024年 ロイター/Tyrone Siu)

William James James Pomfret

[ロンドン/香港 10日 ロイター] - 香港の最高裁判所に相当する終審法院の非常任裁判官を先週辞任した英国籍のジョナサン・サンプション氏は10日、香港の法の支配は政府が強い意見を持つ分野において深く損なわれていると語った。

香港高等法院(高裁)は5月末、民主派が香港国家安全維持法(国安法)違反に問われた裁判で、14人に有罪判決を言い渡した。判決後、サンプション氏ら英国籍判事2人が辞任した。

サンプション氏は、香港当局は政治的な反対意見に対して偏執的だと、辞任を決断した理由を説明。

英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)のウェブサイトに掲載された論説で「かつては活気にあふれ、政治的に多様なコミュニティーであった香港は、徐々に全体主義的な国家になりつつある。法の支配は、政府が強い意見を持つ分野において深く損なわれている」と憂慮した。

一方、香港政府トップの李家超行政長官は、裁判官は政治問題について専門知識を持っていないとしてサンプション氏の発言に異を唱えた上で、英国などの国が香港の司法に干渉しようとしていると非難した。

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