米、中国産鉄鋼・アルミのメキシコ経由輸入による関税逃れを阻止
ロイター / 2024年7月11日 9時52分
バイデン米政権は7月10日、中国産の鉄鋼とアルミニウムがメキシコを経由した迂回輸入により関税を逃れることができないようにする新たな措置を発表した。写真は中国湖北省にある宝鋼集団の製鉄所。昨年6月撮影(2024年 ロイター/Amy Lv)
David Lawder
[ワシントン 10日 ロイター] - バイデン米政権は10日、中国産の鉄鋼とアルミニウムがメキシコを経由した迂回輸入により関税を逃れることができないようにする新たな措置を発表した。
米国は2018年に通商拡大法232条に基づき、鉄鋼とアルミの輸入制限を発動。鉄鋼に25%、アルミに10%の追加関税をそれぞれ上乗せしている。だがメキシコから輸入する場合は関税が免除される。
中国の過剰生産が問題視される中、米政権はメキシコが米国市場への「裏口」になる可能性があると懸念を強めている。
新たな措置では、メキシコから輸入される鉄鋼は、米国、メキシコ、カナダのいずれかで鉄を溶かすなどの作業が行われたことが書類で証明されなければ、25%の追加関税を課す。
メキシコから輸入されるアルミについては、10%の追加関税を免除するには、中国、ロシア、ベラルーシ、イランで鋳造などの作業が行われていないことを条件とする。
バイデン米大統領とメキシコのロペスオブラドール大統領は共同声明で「両国は協力して鉄鋼とアルミの関税逃れを未然に防ぐ政策を導入するとともに、北米の鉄鋼とアルミのサプライチェーン(供給網)を強化する」と表明した。
米通商代表部(USTR)のタイ代表は新たな措置について、トランプ前政権が通商拡大法232条に基づく輸入制限を発動した際に残された「抜け穴を是正」するものだと説明した。
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