カナダ首相、防衛費を2032年までにＧＤＰ比2％に増額と明言

７月１１日、カナダのトルドー首相は、ＮＡＴＯ首脳会議出席のために訪れたワシントンで記者団に対し、２０３２年までにカナダはＮＡＴＯの要望に沿って防衛費をＧＤＰ比２％まで増額すると述べた。写真はワシントンで１０日撮影（２０２４年　ロイター／Nathan Howard）

Ismail Shakil

[オタワ １１日 ロイター] - カナダのトルドー首相は１１日、北大西洋条約機構（ＮＡＴＯ）首脳会議出席のために訪れたワシントンで記者団に対し、２０３２年までにカナダはＮＡＴＯの要望に沿って防衛費を国内総生産（ＧＤＰ）比２％まで増額すると述べた。

トルドー政権は１５年の発足以来、何度か防衛費の上積みを表明してきたが、ＧＤＰの２％を達成する時期を初めて明確に示した。

カナダの現在の防衛費はＧＤＰの約１．４％。４月には３０年までに１．７６％に高めると発表したばかりだ。

トルドー氏は「そうした支出を続け、３２年までにはＮＡＴＯ（の求める）ＧＤＰ比２％に届くと見込んでいる」と語った。

これまでカナダは米国から防衛費を増やすよう迫られてきた。５月には米上院議員のグループがトルドー氏にさらなる増額を要請する書簡を送ったほか、今週はジョンソン米下院議長がカナダは米国の軍事力に「便乗している」と非難していた。