テスラ、ロボタクシー「サイバーキャブ」披露 人型ロボットなども
ロイター / 2024年10月11日 15時12分
米電気自動車(EV)大手テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は10日、上方に開く2つのガルウィングドアを備え、ハンドルもペダルもないロボタクシー(自動運転タクシー)「サイバーキャブ」を披露した。同社提供写真(2024年 ロイター)
Abhirup Roy Akash Sriram
[10日 ロイター] - 米電気自動車(EV)大手テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は10日、上方に開く2つのガルウィングドアを備え、ハンドルもペダルもないロボタクシー(自動運転タクシー)「サイバーキャブ」を披露した。
サイバーキャブに乗って登壇したマスク氏は、2026年に生産を開始し、価格は3万ドル未満になると発言。運用にかかるコストは時間をかけて1マイル当たり20セントになるという。
「自動運転の未来がここにある」とし、「今夜ここに50台の完全自動運転車がある。『モデルY』とサイバーキャブで、全てドライバー不要だ」と述べた。
コストを下げるため運転支援システム「FSD」の実行をAI(人工知能)とカメラのみに依存しており、ライバルが使用しているライダーといった高価なハードウエアは必要ないと説明。しかし、常にドライバーが注意を払う必要があるFSDはこの技術が関係する少なくとも2件の死亡事故を受けて規制上の法的な調査に直面している。
マスク氏は「来年にテキサス州とカリフォルニア州で監視を受けないFSDによる完全自動運転を開始する予定だ」と表明。「それは『モデル3』とモデルYでだ」と明らかにした。
そのロボタクシーが新しい技術を使うのか、それともFSDに依存するのかは明言しなかった。
マスク氏の計画では、多くの自動運転テスラ車タクシーを運用し、乗客はアプリを通じた配車依頼が可能になる。個々のオーナーも自分の車をロボタクシーとしてアプリに掲載することで収益を上げることができるようになる。
同氏はまた、最大20人を乗せることができる大型自動運転車「ロボバン」と、人型ロボット「オプティマス」も披露した。
<「時間軸は期待外れ」>
ロボタクシーの生産拡大計画や規制当局の承認獲得といった具体的な時期の見通しを期待していた投資家は失望を隠せなかった。
トリプルDトレーディングの株式トレーダー、デニス・ディック氏は「全てがクールに見えるが、時間軸という点では期待外れだ。彼(マスク氏)はあまり情報を出さなかった」と指摘した。
マスク氏は自身について、時期見通しを楽観視する傾向があると語った。19年には翌年までにロボタクシーが稼働できることを「非常に確信している」と述べたこともある。
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