予算による一時的なインフレ上昇は看過すべき=英中銀ピル氏
ロイター / 2024年11月11日 12時23分
11月8日、イングランド銀行(BOE、英中央銀行)のチーフエコノミスト、ヒュー・ピル氏は、スターマー英新政権がこのほど打ち出した予算による一時的なインフレ上昇は看過すべきだが、長期的に物価上昇圧力が高まる可能性は注視する必要があると述べた。写真は英中銀。英ロンドンで7月撮影(2024 ロイター/Maja Smiejkowska)
Andy Bruce
[ロンドン 8日 ロイター] - イングランド銀行(BOE、英中央銀行)のチーフエコノミスト、ヒュー・ピル氏は8日、スターマー英新政権がこのほど打ち出した予算による一時的なインフレ上昇は看過すべきだが、長期的に物価上昇圧力が高まる可能性は注視する必要があると述べた。BOEによる財界への説明会での発言。
予算には財政支出拡大やバス料金引き上げ、企業への増税などが盛り込まれた。BOEは7日、これにより今後約2年間のインフレ率のピークが約0.5%ポイント押し上げられるとの試算を示した。
ただベイリーBOE総裁は、予算はBOEの利下げパスに大きな影響を与えないだろうと述べ、ピル氏も予算は数多くある要因の一つに過ぎないと説明。ピル氏は「われわれの政策決定要因の焦点である根本的でしつこいインフレ項目をよく把握できるよう、(予算措置については)細かい点にとらわれずに解釈しなければならない」と語った。
BOEが言う「緩やかな」利下げが3カ月に1回のペースを示すか、との質問に対してピル、ベイリー両氏は明言を避けた。
BOEの金融政策委員会(MPC)は7日、政策金利を5%から4.75%に引き下げることを決定した。予算発表後、市場が織り込むBOEの来年の利下げ回数は従来の4回から2、3回に減っている。
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