ソフトバンクG孫社長「潮目が変わった決算」
ロイター / 2020年2月12日 19時38分
[東京 12日 ロイター] - ソフトバンクグループ<9984.T>が12日発表した10―12月の連結営業損益は25億円の黒字だった(前期は7043億円の赤字)。当期損益は550億円の黒字(同7001億円の赤字)。孫正義会長兼社長決算会見で「潮目が変わった決算」と総括した。
孫社長は、1)黒字回復基調、2)株主価値5兆円増、3)スプリントのTモバイルとの合併が最終段階入り──の3点を潮目の変化と説明した。
10―12月のファンド事業の損益は2251億円の赤字だったが、前期(7―9月)の9702億円の赤字から赤字幅が縮小したほか「12月末から1カ月ちょっとで約3000億円を超える額が利益に乗っている。事実上、黒字転換したと言える」と述べた。
12月末に傘下のビジョン・ファンドが保有する投資の未実現評価損失は7273億円となった。88銘柄を保有し、投資額合計746億米ドルに対し、公正価値合計は798億米ドル。29銘柄で公正価値が増加し未実現評価益52億ドルを計上したが、31銘柄で未実現評価損121億ドルを計上した。
孫社長は、ソフトバンクGについて「実質的に投資を本業とする会社に生まれ変わっている」と説明し、重要な指標は営業利益などでなく「株主価値」との持論を改めて強調した。保有株式価値が9月末の26兆円から2月12日までに31兆円に拡大しており、それぞれ純有利子負債を除いても株主価値は5兆円程度増えたとし「これが最も重要な成績の結果ではないか」と述べた。
孫社長は「スプリントとTモバイルの合併は最終段階に入った」とも強調した。傘下の米携帯通信4位スプリント
2019年4─12月の営業損益(国際会計基準)は129億円の赤字だった。前年同期は1兆8590億円の黒字。通信会社のソフトバンクは増益だったが、ファンド事業の損失が響いた。
傘下の中国電子商取引(EC)大手アリババグループの香港上場時の新株発行に伴い、持分変動利益3318億円を計上した。当期利益は前年同期比69.0%減の4765億円だった。
同社は通期見通しを開示していない。リフィニティブがまとめたアナリスト18人による通期の連結営業利益予想の平均は8611億円。市場の当期利益予想は8195億円。
*本文中の誤字を修正しました。
(平田紀之)
この記事に関連するニュース
-
「我が社は黒字決算です」←実は赤字…ほとんどの社長が知らない「黒字倒産」の本当の意味【税理士が解説】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年9月21日 15時15分
-
東芝の売上は「ピーク時の半分以下」に。白物家電やテレビを手放した、かつての“一流メーカー”の今
日刊SPA! / 2024年9月14日 8時53分
-
東京メトロがIPOへ、上場したら市場での評価はどうなる? 他の鉄道会社と比較してみた
マイナビニュース / 2024年9月7日 10時0分
-
住友化学"問題案件"スピード決着でも残った宿題 サウジ石化合弁に大ナタ、ファーマも復調だが
東洋経済オンライン / 2024年8月30日 8時30分
-
東京きらぼしFGが公的資金の完済にメド 業績が急拡大した理由とは
Finasee / 2024年8月29日 11時0分
ランキング
-
1「今買わないと後悔しますよ」 客を萎えさせる「店員の声かけ」はこれだ
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年9月22日 8時5分
-
2福井のブランド米「いちほまれ」の新米、昨年より価格6割高で店頭に…生産量は2000トン増の見通し
読売新聞 / 2024年9月22日 8時43分
-
3「無料のモノはもらわない」お金のマイルール 日々を健やかに過ごす「失敗を許容するお金」
東洋経済オンライン / 2024年9月22日 9時0分
-
4「三菱商事、伊藤忠、ゴールドマン・サックス」がずらり…偏差値55なのに就職実績"最強"の「地方マイナー大学」の秘密
プレジデントオンライン / 2024年9月22日 10時15分
-
5「チープカシオ」なぜ人気? 安価だけではない、若者に支持される理由
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年9月22日 7時10分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください