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ドイツの対米黒字、19年はやや縮小 トランプ氏圧力継続の見通し

ロイター / 2020年2月13日 2時53分

[ベルリン 12日 ロイター] - ドイツ連邦統計局は12日、2019年の対米貿易黒字が輸入増を受けやや縮小したと発表した。ただ有識者の間では、通商問題で欧州連合(EU)に対応を迫っているトランプ米大統領がドイツに対しても圧力を掛け続けるとの見方が出ている。

米国の対独貿易赤字は約470億ユーロと、15億ユーロ縮小。ドイツが自動車、飼料、医薬品などを中心に輸入を急増させたことが奏功した。ただサービスを除くドイツのモノの対米輸出は4.7%増の約1190億ユーロ(1300億ドル)と、過去最高を更新した。

ドイツのキール世界経済研究所(IfW)のプレジデント、ガブリエル・フェルベルマイヤー氏は、「米国の対独貿易赤字は若干縮小したものの、米国の統計によると対ユーロ圏赤字はかなり拡大している」とし、この赤字幅のうち40%超がドイツに起因していると指摘。トランプ大統領は中国、韓国、日本、メキシコ、カナダなどとの通商交渉で成果を収めた後、矛先をユーロ圏に向けるとの見方を示し、「ドイツは安心できる状態にない」と述べた。

ドイツの対米貿易黒字を長らく批判してきたトランプ大統領は10日、EUとの通商関係を再構築したいと表明。これまでも通商問題に関してEUは「中国より悪い」と批判しており、EUから輸入する自動車に対する関税引き上げを繰り返し提案している。

デュッセルドルフのハインリッヒ・ハイネ大学で通商問題を専門とするJens Suedekum氏は、米国が通商問題で中国に矛先を向けてきたため、現時点では米国がドイツにとって最大の輸出先となっていると指摘。ただ「米中が通商問題で休戦で合意したことを受け、トランプ大統領は欧州に目を転じ、特にドイツに矛先を向ける可能性がある」と述べた。

その上で「トランプ氏はドイツとの貿易不均衡が重要の問題の1つと見ており、このためにEU全体に攻勢をかける公算がある」との見方を示した。

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