米経済拡大持続に自信、新型肺炎の影響注視 FRB議長証言2日目
ロイター / 2020年2月13日 4時1分
米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は12日、上院銀行委員会で証言し、新型コロナウイルス感染拡大による影響が「近く」表面化する可能性を想定しているとしつつも、11年目に突入した過去最長の米経済拡大局面が持続することに改めて自信を表明した(2020年 ロイター/Yuri Gripas)
[12日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は12日、上院銀行委員会で証言し、新型コロナウイルス感染拡大による影響が「近く」表面化する可能性を想定しているとしつつも、11年目に突入した過去最長の米経済拡大局面が持続することに改めて自信を表明した。
前日の下院金融サービス委に続き2日目となった議会証言で、パウエル議長は「低水準の失業率、賃金の上昇、雇用創出の増加という現在の状況が継続しない理由はない」と言明。「米経済の現状に不調も不均衡も存在しない」と語った。
同時に、FRBは1000人超の死者が出ている新型ウイルスによる肺炎の影響を注視しているとし、米国の対中輸出が圧迫され、米国への中国旅行者が減少するといった「一定の影響が及ぶと想定している」と述べた。さらに、こうした影響は「比較的早期に」経済指標に反映されるとの見通しを示した。
パウエル議長はまた、富や所得の不均衡、他の多くの先進国の水準を下回る労働参加率など複数の分野で課題も見られると指摘。議員から理由を尋ねられると、低水準の学歴が一因と応じた。
米債務拡大への懸念も再表明。対国内総生産(GDP)の急速な債務拡大は「20年後にわれわれの子どもの世代が、必要なものではなく債務返済に税収を充てることを意味する」と警鐘を鳴らした。
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