カナダ中銀、流動性供給を拡大へ 新型コロナ巡る不透明感受け
ロイター / 2020年3月13日 8時56分
3月12日、カナダ銀行(中央銀行)は、新型コロナウイルス感染拡大に伴う不透明感の高まりを受け、市場が引き続き円滑に機能するよう流動性供給を拡大する方針を表明した。オタワのカナダ中銀前で2018年4月撮影(2020年 ロイター/Chris Wattie)
[オタワ 12日 ロイター] - カナダ銀行(中央銀行)は12日、新型コロナウイルス感染拡大に伴う不透明感の高まりを受け、市場が引き続き円滑に機能するよう流動性供給を拡大する方針を表明した。
声明によると、国債買い入れの対象を全ての代表的な年限に拡大し、別途通知があるまで少なくとも毎週実施する。
国債買い入れは、市場参加者が発行日の古い国債を、比較的最近発行され、流動性が高い銘柄に交換できるようにする仕組み。これまでは、30年債を対象に四半期に1度以下の頻度で実施してきた。
制度変更後の最初の買い入れは来週16日に予定しており、30年債を対象に5億カナダドル相当を買い入れると明らかにした。
中銀はまた、債券を担保に資金を供給するレポオペについて、現行の1カ月と3カ月のターム物に加え、時限的に期間6カ月と12カ月のオペを隔週で実施するとした。最初のオペは17日に予定しており、70億カナダドルを供給する。
1カ月物と3カ月物の定例レポオペは継続するが、供給額や頻度、期間を変更する可能性があるとした。供給額は通常、30億─60億カナダドル。
中銀は「世界市場の情勢を引き続き注視し、カナダの金融システムの機能維持に必要なだけ流動性を供給する決意に変わりはない」と表明した。
カナダドルは中銀の発表を受けて下げ幅を拡大し、米ドルに対して4年ぶりの安値である1米ドル=1.3962カナダドルを付けたが、その後は下げの一部を取り戻した。
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