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ユーロ圏鉱工業生産、4月は落ち込み最大 経済再開で回復へ

ロイター / 2020年6月12日 20時10分

6月12日、欧州連合(EU)統計局が発表した4月のユーロ圏の鉱工業生産指数は前月比17.1%低下、前年比28.0%低下と、1991年の統計開始以来、最大の落ち込みを記録した。写真はイタリア・コッレーニョの工場で5月撮影(2020年 ロイター/Massimo Pinca)

[ブリュッセル 12日 ロイター] - 欧州連合(EU)統計局が発表した4月のユーロ圏の鉱工業生産指数は前月比17.1%低下、前年比28.0%低下と、1991年の統計開始以来、最大の落ち込みを記録した。

新型コロナウイルス対策で導入されたロックダウン(都市封鎖)で経済活動が停滞した。

ロイターがまとめた市場予想は、前月比20.0%低下、前年比29.5%低下だった。

モルガン・スタンレーのエコノミスト、ジェイコブ・ネル氏は「鉱工業生産は2月を73%下回り、今回の危機の底だ。5月は力強く回復するはずだが、その後回復ペースは不透明だ」と述べた。

最も落ち込みが激しかった分野は耐久消費財で、前月比28.9%減、前年比47.7%減。資本財は前月比26.6%減、前年比40.9%減だった。

国別では、経済規模が最も大きいドイツが前年比30.2%減。2位のフランスと3位のイタリアも、それぞれ34.9%減、42.5%減だった。4位のスペインは34.3%減。

最も落ち込みが激しかった国はルクセンブルクで43.9%減。

一方、アイルランドは5.5%増と、EU加盟27カ国で唯一、前年比で生産が増加した。

INGのエコノミスト、バート・コリジン氏は「新たな貿易戦争やブレグジットなどのくすぶり続ける懸念が今後数カ月の回復にとってリスクとなる。生産が2020年初めの水準に回復するまで長い道のりになりそうだ」と述べた上で、最近、ロックダウンが緩和されていることから、4月が底との見方を示した。

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