イスラエル首相、ヨルダンの領空通過留保でUAE訪問延期
ロイター / 2021年3月12日 14時56分
3月11日、イスラエルのネタニヤフ首相(写真)は予定していたアラブ首長国連邦(UAE)訪問を延期したと発表し、首相の飛行機がヨルダンの領空を通過することが当初認められなかったためとの見解を示した。写真は11日イスラエルのエルサレムでの代表撮影(2021年/ロイター)
[エルサレム/アンマン 11日 ロイター] - イスラエルのネタニヤフ首相は11日に予定していたアラブ首長国連邦(UAE)訪問を延期したと発表し、首相の飛行機がヨルダンの領空を通過することが当初認められなかったためとの見解を示した。
イスラエル首相府は声明で、ヨルダンのフセイン皇太子が10日にセキュリティー対策を巡る対立によりエルサレムにあるイスラム教の聖地アルアクサモスクへの訪問を取りやめたことが、「恐らく」領空通過留保の理由だと主張した。
最終的に許可は下りたが、11日はハンガリーとチェコの首相とエルサレムで会談する予定が入っており、UAE訪問は見送らざるを得なかったと説明した。
ネタニヤフ氏は記者会見でアブダビ首長国のムハンマド皇太子と電話で会談し、訪問の日程を再調整することで合意したほか、新型コロナウイルス対策や大規模な投資計画で協力することで一致したと明らかにした。
「(UAEは)さまざまなプロジェクトに100億ドルを投資する予定で、既に具体的な計画について協議している」と述べた。
イスラエルとUAEの間で「グリーンパスポート(新型コロナウイルスワクチン接種証明書)」制度を設け、人の往来を活性化させたいとの考えも示した。
一方、ヨルダンのサファディ外相は、フセイン皇太子のアルアクサモスク訪問でイスラエル当局がヨルダン側と合意した内容を変更しようとしたことが中止の理由と国営テレビに語った。イスラエルの要求はパレスチナ人とイスラム教徒の権利を損なうものだったとしている。
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