米、中国の安保会合に出席へ 軍・防衛対話回復の兆し

　米国防総省は、中国が１０月２９─３１日に開催する年次安全保障会合、北京香山フォーラムへの招待を受諾したと明らかにした。写真は国防総省の建物。米バージニア州アーリントンで２０２０年１０月撮影（２０２３年　ロイター/Carlos Barria）

Michael Martina　Idrees Ali

［ワシントン　１１日　ロイター］ - 米国防総省は、中国が１０月２９─３１日に開催する年次安全保障会合、北京香山フォーラムへの招待を受諾したと明らかにした。

２０２２年８月のペロシ米下院議長（当時）の台湾訪問を受け、中国は米国との軍・防衛レベルの対話をほぼ断ち切った。ただ、その状況が改善する初期の「限定的」な兆しがあると、米当局者が最近指摘している。

複数の関係筋によると、中国はオースティン国防長官を招請したが、オースティン氏の出席は見送られる見込み。今年のシンガポールでの安保会合（シャングリラ会合）に合わせた米中国防相会談を中国側が断ったことが背景にある。

国防総省は、中国が誰を招待したのかや、誰が出席するかは明らかにしていない。

同省はロイターに対し、フォーラムで中国人民解放軍の代表とオープンで信頼できる対話・危機連絡チャンネルの確保について話し合う機会を歓迎すると声明で表明。８月に中国人民解放軍からフォーラム参加の招請があったと明らかにした上で、米国は前例に沿ったレベルで参加する意向を示した。

前回１９年の会合は、スブラギア国防次官補（中国担当）が参加した。