午後3時のドルは149円前半で底堅い、米CPIを見極め
ロイター / 2023年10月12日 15時26分
10月12日、午後3時のドルは、前日のニューヨーク市場終盤(149.15/18円)に比べてほぼ横ばいの149円前半で推移している。写真は米ドル紙幣。2009年11月撮影(2023年 ロイター/Rick Wilking)
Mariko Sakaguchi
[東京 12日 ロイター] - 午後3時のドルは、前日のニューヨーク市場終盤(149.15/18円)に比べてほぼ横ばいの149円前半で推移している。日本や中国などアジア株高でリスク選好の円売り圧力がかかり、ドルは底堅く推移した。今晩の米消費者物価指数(CPI)の発表を控える中、内容を見極めたいとの見方から様子見姿勢も強かった。
ドルは早朝に149円付近まで小幅に下落した後、仲値にかけてはじりじりと上昇。実需の買いが入ったほか、日経平均株価の大幅な上昇でクロス円を中心に円売り圧力が強まった。買い一巡後は149円前半で小動きとなり、日中のレンジは約29銭にとどまった。
時間外取引の米長期金利は4.56%付近と前日から低下しており、ドルの重しとなっている。米連邦準備理事会(FRB)高官によるハト派的な発言を受けて、米利上げ打ち止め観測が広がっている。
ただ、米経済指標は底堅い内容が続いているほか、中東情勢の緊迫化で原油先物価格の動向次第ではインフレが高止まる可能性もあり、「年内の米利下げ期待は膨らんでおらず、データ次第では米追加利上げの可能性も排除できないことから、ドル売る理由は乏しい」とステート・ストリート銀行の東京支店長、若林徳広氏は指摘する。
足元のドルは政府・日銀による為替介入への警戒感から、上値追いには慎重となっている。一方で148円台では押し目買いに支えられるなど、「米国で高水準の金利が長期化するとの見方から、ドルは思った以上に下がりにくい」(りそな銀行の総合資金部市場トレーディング室、田中春菜氏)という。
SBIリクイディティ・マーケットの金融市場調査部長、上田真理人氏は「ドルは上値も重いが、下値も堅く、膠着状態となっている」と指摘。9月の米CPIが予想を大きく上回るような伸びにならなければ、「150円を試しにいくような動きにはなりづらい」との見方を示した。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 149.09/149.12 1.0629/1.0633 158.49/158.53
午前9時現在 149.03/149.04 1.0622/1.0626 158.33/158.34
NY午後5時 149.15/149.18 1.0617/1.0621 158.38/158.42
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