米CPI、9月は前年比3.7%上昇 コア指数は伸び鈍化
ロイター / 2023年10月13日 1時24分
米労働省が12日発表した9月の消費者物価指数(CPI)は、家賃やガソリン代主導で上昇したが、基調的なインフレの伸び鈍化を示唆した。首都ワシントンのスーパーマーケットで昨年8月撮影。(2023年 ロイター/Sarah Silbiger/File Photo)
[ワシントン 12日 ロイター] - 米労働省が12日発表した9月の消費者物価指数(CPI)は、家賃やガソリン代主導で上昇したが、基調的なインフレの伸び鈍化を示唆した。基調的なインフレ圧力の着実な緩和は連邦準備理事会(FRB)が来月利上げを見送るとの見方を支えた。
フィッチ・レーティングスの米地域経済責任者、オル・ソノラ氏は「全体像としては、傾向は依然非常に明るいが、インフレとの戦いは続いている」と指摘。「最近の長期金利の上昇を考慮すると、FRB当局者は利上げ停止を12月まで維持したいと考えているかもしれない」と述べた。
CPIは前月比0.4%上昇。住居費の0.6%上昇がCPI上昇の半分以上を占めた。家賃や宿泊費が上昇した。
8月は0.6%上昇と14カ月ぶりの大幅な伸びを記録していた。8月の住居費は0.3%上昇だった。
ガソリン価格は2.1%上昇。8月は10.6%上昇だった。食品価格は0.2%上昇、家庭で消費される食品の価格は0.1%上昇した。肉、魚、卵の価格が上昇した一方、シリアルやベーカリー製品の価格が0.4%下落と、2021年6月以降で初めて下落した。果物、野菜、ノンアルコール飲料の価格は変わらずだった。
9月CPIの前年比は3.7%上昇で8月と変わらずだった。
ロイター調査によるエコノミスト予想は前月比0.3%上昇、前年比3.6%上昇だった。
変動の大きい食品とエネルギーを除いたコア指数は0.3%上昇と8月と一致。持ち家の帰属家賃が0.6%上昇した。上昇率は2月以来の大きさで、8月の0.4%上昇から伸びが加速した。
宿泊費の3.7%上昇もコアCPIの伸びに寄与した。宿泊費の上昇は4カ月ぶり。自動車保険、娯楽、日用品、新車、家庭用品なども上昇した。
一方、中古車・トラックは2.5%下落。服飾品も0.8%下落した。
コア指数の前年比は4.1%上昇し、前月の4.3%から鈍化し、伸びは2021年9月以降で最小となった。
バイデン米大統領はコア指数の前年比の伸び鈍化を歓迎。自身の経済政策が機能している証拠だとした。
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