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中国輸出6月は予想上回る増加、追加関税にらみ前倒しか 輸入は減少

ロイター / 2024年7月12日 15時26分

 中国税関総署が12日発表した6月の貿易統計によると、輸出は前年同月比8.6%増だった。山東省煙台港で1月撮影。チャイナ・デーリー提供(2024年 ロイター)

[北京 12日 ロイター] - 中国税関総署が12日発表した6月の貿易統計によると、輸出は前年同月比8.6%増加し、15カ月ぶりの高い伸びとなった。製造業者が貿易相手国の追加関税発動を見越して輸出を前倒しした。

輸入は2.3%減と、予想外の減少となり、4カ月ぶり低水準を記録した。

ロイターがまとめた市場予想は輸出が8.0%増、輸入が2.8%増だった。5月の実績は輸出が7.6%増、輸入が1.8%増。

6月の貿易黒字は990億5000万ドルと1981年以降で最高。市場予想(850億ドル)、5月(826億2000万ドル)を上回った。対米貿易黒字は317億8000万ドルで、5月の308億ドルから拡大した。

中国経済の回復がもたつく中、予想以上に好調な輸出は数少ない明るい材料になっているが、複数の貿易相手国が中国製品に対する追加関税を検討しており、輸出を圧迫するとみられる。

米政府は5月、電気自動車(EV)、半導体、医療用製品など中国からの輸入品に対する関税を大幅に引き上げると発表。中国製EVの関税を100%とする方針を示した。

欧州連合(EU)も先週、中国製EVに対し最大37.6%の追加関税を課す方針を確認した。

トルコも先月、中国車に対する40%の追加関税を発表。カナダも中国製EVに関税を課すか検討している。

アナリストは、中国当局が目先、追加の政策支援策を打ち出すと予想。中国共産党が今月15─18日に開催する第20期中央委員会第3回総会(3中総会)に注目している。

<弱い内需>

輸入が予想外のマイナスとなったことは、輸出の見通しを曇らせる。中国の輸入の3分の1弱が、電子機器部門を中心に再輸出に向かうためだ。

ピンポイント・アセット・マネジメントのチーフエコノミスト、Zhiwei Zhang氏は6月の貿易統計について「内需が弱く、生産能力が輸出に依存している中国経済の現況を反映している」とし、「今年下期の中国経済にとって輸出好調が続くかが大きなリスクだ。米経済は弱まりつつあり、貿易摩擦は激化している」と述べた。

内需の弱さは、コモディティー(商品)の貿易統計からもうかがえる。1─6月の鉄鋼製品輸出は24%増加。建設部門の低迷を反映する。

キャピタル・エコノミクスの中国経済担当エコノミスト、Zichun Huang氏は「5月以降の国債増発はインフラ支出や商品需要の増加にまだつながっていないようだが、間もなく輸入集約型の建設部門を活性化させる」との見通しを示した。

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