午後3時のドルは153円半ば、「トランプ新政権」にらみ思惑交錯
ロイター / 2024年11月12日 16時13分
11月12日、午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤から小幅ドル安/円高の153円半ばで取引されている。写真は米ドル紙幣。2009年11月撮影(2024年 ロイター/Rick Wilking)
Shinji Kitamura
[東京 12日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤から小幅ドル安/円高の153円半ばで取引されている。トランプ次期米大統領の閣僚人事構想が続々と報じられる中、新政権への期待や不透明感が入り乱れる形で、ドルは売買が交錯した。
序盤はドル買いが優勢となった。米議会選挙で下院も共和党が過半数を確保することが確実との調査結果が判明し、朝方の153円半ばから、午前11時過ぎに154.05円まで上げ幅を拡大。今月7日以来の高値を付けた。
調査会社デシジョン・デスクHQは米時間11日、開票作業が続く米下院選で、共和 党が定数435に対して、少なくとも218議席を確保する見込みだとする調査結果を公 表した。
対円以外でもドルは堅調で、前日海外で7カ月ぶり安値をつけたユーロが1.06ドル前半で一段の安値をうかがう動きとなったほか、豪ドルも0.65ドル半ばと6日につけた3カ月ぶり安値に接近。ドル指数は4カ月ぶり高水準を付けた。
しかし、午後に入って日本や中国の株価がマイナス圏へ下落すると、円が次第に底堅い動きとなり、ドルは153円半ばまで反落した。トランプ氏が対中強硬派で知られるマルコ・ルビオ上院議員を国務長官に充てるとの報道が、米中対立への警戒感につながったようだ、との指摘があった。
円は対ドル以外でも上昇。ユーロが午前高値の164円ちょうど付近から163円前半へ、豪ドルも同101円前半から100円半ばへ下落した。
市場では「上下院を共和党が獲っても、トランプ氏の公約のすべてが実現するわけではないだろう。市場がどの程度まで織り込むかが今後のポイントになる」(外銀関係者)との声が聞かれた。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 153.61/153.62 1.0640/1.0641 163.44/163.45
午前9時現在 153.52/153.53 1.0663/1.0664 163.70/163.71
NY午後5時 153.71/153.73 1.0656/1.0657 163.77/163.82
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