英賃金上昇率高止まり、インフレ目標と整合取れず=英中銀ピル氏
ロイター / 2024年11月13日 0時50分
イングランド銀行(BOE、英中央銀行)のチーフエコノミスト、ヒュー・ピル氏(写真)は、12日発表された労働市場データについて、英国のインフレ圧力が英中銀が目標とする2%に対し依然として高すぎるとの見解を示した。2023年9月撮影(2024年 ロイター/Suzanne Plunkett)
[ロンドン 12日 ロイター] - イングランド銀行(BOE、英中央銀行)のチーフエコノミスト、ヒュー・ピル氏は、12日発表された労働市場データについて、英国のインフレ圧力が英中銀が目標とする2%に対し依然として高すぎるとの見解を示した。
英国立統計局(ONS)が12日発表した7─9月の賃金上昇率はボーナスを除くベースで前年同期比4.8%と、2022年6月以来約2年ぶりの低い伸びとなった。
ピル氏はスイスの銀行大手UBSが主催した会議で「きょう発表された労働市場データからわかるように、賃金伸び率は依然としてかなり高水準で停滞しており、英国の生産性上昇率の見通しを考慮すると、インフレ目標と整合性を取るのが難しい水準にある」との認識を示した。
英中銀は7日、政策金利を5%から4.75%に引き下げることを決定。ピル氏は金利引き下げに賛成票を投じている。
ピル氏はまた、英国は新型コロナウイルスのパンデミックなどへの対応において他国に遅れをとっている可能性があり、それが投資家が他国よりも高い金利を求める一因となっている可能性があるとの見方も示した。
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