元大関・琴奨菊「平幕優勝」に意欲 76場所目で初の金星、“怒りの座布団”も飛んだが…

夕刊フジ / 2017年9月13日 17時6分

写真

日馬富士(中央)は「待った」を主張したが、構わず寄り切った琴奨菊(右)の勝ち(夕刊フジ)

 ■大相撲秋場所3日目(12日、両国国技館)

 「勝ったことは素直にうれしいね」と琴奨菊が絞り出すように言った。

 大関時代を思い出すような日馬富士との結びの一番。行司の軍配が返り、立ち合いは成立したのに、突っ込んだ日馬富士が「待った」と力を抜き棒立ちになったところを、いとも簡単に寄り切った。

 キツネにつままれたような館内からは“怒りの座布団”も飛んだが、琴奨菊は「勝負は何があるかわからない。待ったは自分で決めるものではないし」と涼しい顔。勝ちは勝ち。新入幕から76場所目で初めての金星には違いない。

 初日から3横綱が休場した上、負の連鎖か大関高安もこの日から休場した。平成11年春場所に横綱若乃花、貴乃花、曙、大関千代大海が休場して以来18年ぶりの3横綱1大関の休場。

 NHK解説者の北の富士さん(元横綱)は怒り心頭の様子だ。「オレは60年もこの世界にいるけど、こんなひどい場所は初めてだよ。何が呪っているのかわからんけど、呪われた場所だね。神主さんを呼んで、おはらいしてもらった方がいい」

 ま、怒りはごもっともだが、たまには変わった力士が優勝を争うのも一興ではないか。元大関の琴奨菊などは役者としてはうってつけだろう。

 初場所限りで32場所守った大関の座から陥落。春場所で10勝なら復帰できたが、1勝足りずに逃し、今場所は平成22年九州場所以来7年ぶりの平幕だ。

 しかし、立ち合いの圧力はまだまだ衰えず、初日から豪栄道、照ノ富士と現役大関を撃破。最後の仕切り前に体を大きく反らして深呼吸する「琴バウアー」も健在で、お客を喜ばせている。

 これで3連勝。「初日、2日目と本来の出足に近い相撲で勝っている。乗ってきそうだ」と藤島審判副部長(元大関武双山)。大関陥落後の昭和51年秋場所、前頭4枚目で優勝した魁傑以来の元大関の平幕優勝も夢ではなくなってきた。

 当の琴奨菊も「しっかり勝っていけるよう準備したい」と、どうやら“その気”になってきたようだ。

fuji

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング