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第1四半期の英GDPは前期比-2.0%、新型コロナで08年以来の落ち込み

ロイター / 2020年5月13日 18時57分

5月13日、英国立統計局(ONS)が発表した第1・四半期の国内総生産(GDP)速報値は前期比でマイナス2%となった。ロンドンで撮影(2020年 ロイター/Henry Nicholls)

[ロンドン 13日 ロイター] - 英国立統計局(ONS)が発表した第1・四半期の国内総生産(GDP)速報値は前期比でマイナス2%となった。新型コロナウイルスの感染を抑制するための経済活動の封鎖措置が響き、金融危機の最悪期だった2008年末以来の大幅なマイナス成長を記録した。

マイナス幅はロイターがまとめたエコノミスト予想の2.5%、ユーロ圏第1・四半期の3.8%よりも小さかったものの、英国のロックダウン(都市封鎖)は3月23日に始まったばかりで、多くのユーロ圏諸国よりも遅かった。

エコノミストらはロックダウンが実行されてから生産が約2割落ち込んだ模様だと指摘している。

JPモルガンの市場ストラテジスト、ヒュー・ギンバー氏は「第1・四半期GDPの急縮小にほとんど驚きはないが、政策立案者が直面する困難の大きさが明確に浮かび上がった」と述べた。

3月単月のGDPは前月比マイナス5.8%となり、月次のGDP統計開始以来、最悪の落ち込みとなった。

4月はずっと経済の封鎖が続いていたため、もっと悪い数字になる公算が大きい。

統計発表を受け、英2年物国債利回り は過去最低のマイナス0.045%まで低下。英中銀が来月に6450億ポンド(7910億ドル)の資産買い入れ枠を拡大するとの見方が強まっている。

スナク財務相は英国が深刻なリセッション(景気後退)局面に入っていると表明。統計発表後、「われわれはこの深刻な崩壊局面を乗り越え、より強固になるため、人々の雇用、所得、生活、および企業を支援しなければならない」と述べた。

英商工会議所(BCC)の経済担当責任者、スレン・ティル氏は「新型コロナが英国経済に与えた打撃のスピードと規模は前例がない。第2・四半期の経済活動はさらに大幅な、歴史的な縮小となる公算が大きい」と述べた。

イングランド銀行(英中銀)は7日、2020年のGDPが14%減少し、1700年代初め以来の大幅な落ち込みとなるとの見通しを明らかにした。また、封鎖措置の解除に伴い21年は15%増へと急回復を遂げるとの見方も示した。

キャピタル・エコノミクスのエコノミスト、ルス・グレゴリー氏は「封鎖措置が発動される前に経済が前期比0.1%前後のペースで成長していたことを踏まえると、きょう公表されたデータは3月23日の封鎖後の経済活動が21%落ち込んだことを示唆している」と述べた。

ONSによると、サービス業の生産は第1・四半期に1.9%減少し、過去最大の落ち込みとなった。鉱工業生産と建設も大幅に減少した。

ONSによると、第1・四半期の家計消費は1.8%減。2008年以降で最大のマイナス幅となった。

ラボバンクのエコノミスト、ステファン・クープマン氏は「V字型回復見通しは希望的観測に思える。われわれは経済の大部分で成長不振期間が長引くとみている。よりフラットなU字型回復の可能性がより大きいだろう」と述べた。

*内容と写真を追加しました。

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