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リリーのコロナ抗体薬製造工場で品質管理に重大な欠陥判明

ロイター / 2020年10月14日 8時44分

 10月13日、米製薬大手イーライ・リリーの新型コロナウイルス抗体薬製造工場に対して、米食品医薬品局(FDA)が昨年11月に査察を行った結果、品質管理に重大な欠陥が見つかった。政府文書や事情に詳しい3人の関係者の話で明らかになった。仏ストラスブールで2018年2月撮影(2020年 ロイター/Vincent Kessler)

[13日 ロイター] - 米製薬大手イーライ・リリー の新型コロナウイルス抗体薬製造工場に対して、米食品医薬品局(FDA)が昨年11月に査察を行った結果、品質管理に重大な欠陥が見つかった。政府文書や事情に詳しい3人の関係者の話で明らかになった。

この抗体薬は現在開発中で未承認。トランプ大統領の治療に使われたリジェネロン・ファーマシューティカルズ が治験中の「抗体カクテル」に似た性質で、新型コロナウイルス感染症の有望な治療手段と目されており、トランプ氏もリリーとリジェネロンの抗体薬を緊急使用許可の対象にするべきだと主張している。

ただFDAが品質管理上の問題を発見したことで、緊急使用許可は難しくなる可能性が出てきた。こうした承認を得るために、まず製造基準の順守手続きが法令で義務付けられているためだ。

査察対象となったのはニュージャージー州にあるリリーの工場で、製造過程のさまざまな段階でデータが消去され、適正な監査も行われていなかったという。

FDAは査察結果を受け、この問題を最も深刻な法令違反を意味する「公的措置が望ましい」に分類した。

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