NY外為市場=ドル下落、米CPI統計受け
ロイター / 2021年10月14日 6時13分
[ニューヨーク 13日 ロイター] - ニューヨーク外為市場ではドルが下落。朝方発表された米消費者物価指数(CPI)を受けて低下した米長期債利回りの動きに追随した。午後に入り発表された米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨は、米連邦準備理事会(FRB)が「近く」、量的緩和の縮小(テーパリング)に着手する可能性を確認した。
米労働省が13日発表した9月の消費者物価指数(CPI、季節調整済み)は前年同月比5.4%上昇し、伸びは前月の5.3%から加速した。食品や家賃の上昇が目立った。前月比でも0.4%上昇と、前月の0.3%上昇から加速した。
CPIを受け、米短期債利回りは上昇。一方、長期債利回りは低下し、2・10年債利回り格差は一時2週間ぶりの水準に縮小した。
オアンダのシニア市場アナリスト、エドワード・モヤ氏は「インフレの高まりが一過性ではなく持続的であることを示す一段の兆候が確認されており、FRBが予想よりも早期の利上げを余儀なくされる公算が大きい」と述べた。
CPIを受け、フェデラル・ファンド(FF)金利先物は、FRBが2022年9月までに0.25%ポイントの利上げを実施するとの観測をほぼ織り込む水準になった。
ドルはCPI統計発表直後に上昇し、対円で約3年ぶり高値を更新。しかしその後は米長期債利回りの低下に伴い下げに転じ、終盤の取引では0.29%安の113.275円。
主要通貨に対するドル指数は0.515%安の94.036。
ユーロ/ドルは0.56%高の1.15945ドル。
前出のモヤ氏は「ドルはこれまで大幅に上昇していたこともあり、売りの機が熟していた」と指摘した。
資源通貨の豪ドルも0.35%高の0.7370米ドル。
FRBが13日に公表した9月21─22日のFOMC議事要旨からは、11月半ばにもテーパリングに着手できるとの考えが示されていたことが分かった。ただ、インフレ高進がもたらす脅威の度合いのほか、利上げ実施の時期については見解が分かれた。
オックスフォード・エコノミクスのチーフ米国フィナンシャルエコノミスト、キャシー・ボストジャンチッチ氏は「テーパリング開始はほぼ確実」とし、「インフレ動向を踏まえ、FRBが一段と積極的かつより迅速に利上げを実施するかどうかが一層注目され、利上げ時期が市場での最大の焦点となるだろう」と述べた。
暗号資産(仮想通貨)のビットコインは1.88%高の5万7048.91ドル。
ドル/円 NY終値 113.23/113.26
始値 113.54
高値 113.80
安値 113.24
ユーロ/ドル NY終値 1.1592/1.1594
始値 1.1561
高値 1.1597
安値 1.1537
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