米、ロシア産原油価格上限巡り初の制裁 タンカー船主に

１０月１２日、米国は主要７カ国（Ｇ７）が設けた価格上限を超えるロシア産原油を輸送していたタンカーの船主に制裁を科した。写真は米国とロシアの旗のイメージ。２０２２年３月撮影（２０２３年　ろいたー/Dado Ruvic）

Timothy Gardner　Daphne Psaledakis

[ワシントン １２日 ロイター] - 米国は１２日、主要７カ国（Ｇ７）が設けた価格上限を超えるロシア産原油を輸送していたタンカーの船主に制裁を科した。価格上限措置を巡る初の制裁となる。

Ｇ７は昨年１２月、ウクライナ戦争を巡る対ロシア制裁として、ロシア産原油の海上輸出に１バレル当たり６０ドルの上限を導入した。

ロシアの収入を減らす一方で石油の流通を継続させるのが狙いで、価格が上限を上回る場合、ロシア産原油を積んだタンカーは欧米の海上保険などが利用できない。

米財務省によると、制裁を受けたのはトルコを拠点とするアイス・パール・ナビゲーションとアラブ首長国連邦（ＵＡＥ）拠点のランバー・マリーン。アイス・パールのタンカーは８０ドル超、ランバーのタンカーは７５ドル超のロシア産原油を積んでいた。

２社は米国で所有する資産や権益へのアクセスができなくなる。