ガザ衝突、拡大なら貿易に多大な影響＝ＷＴＯ事務局長

　世界貿易機関（ＷＴＯ）のオコンジョイウェアラ事務局長（写真）は、イスラエルとイスラム組織ハマスの衝突が早急に収束することを期待すると表明。衝突が中東全体に拡大すれば、すでに低迷している世界経済に「本当に大きな影響」が及ぶとの認識を示した。写真はスイスのジュネーブで２日撮影（２０２３年　ロイター/Denis Balibouse）

Andrea Shalal

［マラケシュ（モロッコ）　１２日　ロイター］ - 世界貿易機関（ＷＴＯ）のオコンジョイウェアラ事務局長は、イスラエルとイスラム組織ハマスの衝突が早急に収束することを期待すると表明した。衝突が中東全体に拡大すれば、すでに低迷している世界経済に「本当に大きな影響」が及ぶとの認識を示した。

モロッコで開催されている国際通貨基金（ＩＭＦ）・世界銀行の年次会合でインタビューに応じた。

事務局長は金利上昇、中国不動産市場の低迷、ウクライナ戦争に加え、中東紛争が貿易の伸びを阻害する恐れがあると指摘。

「この事態がすぐに終結することを期待する。私たちが一番恐れているのは、これが拡大することだ。そうなれば、貿易に本当に大きな影響が及ぶ。誰もが薄氷の上におり、最善を望んでいる」と述べた。

ＷＴＯは先週、今年の世界のモノの貿易量の予想を下方修正。根強いインフレ、金利上昇、中国不動産市場の緊張、ウクライナ戦争が見通しに影を落としていると指摘した。