米共和スコット氏が大統領選から撤退、党唯一の黒人上院議員

　米共和党のティム・スコット上院議員（写真）は１２日、２０２４年大統領選の共和党候補指名争いから撤退すると発表した。フロリダ州マイアミで８日撮影(２０２３年　ロイター/Mike Segar)

Gram Slattery　Alexandra Ulmer

[ワシントン　１２日 ロイター] - 米共和党のティム・スコット上院議員は１２日、２０２４年大統領選の共和党候補指名争いから撤退すると発表した。猛烈なペースで選挙資金を投入してきたが存在感を示すことができなかった。

スコット議員はＦＯＸニュースのインタビューで「有権者が『今ではない』と私に言っていることは明らかだ」と述べた。

共和党唯一の現職黒人上院議員であるスコット氏は５月に出馬を表明。候補指名を獲得すれば、再選を目指す民主党のバイデン大統領に勝利する可能性が高いと期待する大口献金者から支持を得た。

最近は民主党や他の共和候補に対抗姿勢を強めるなどして流れを変えようとしたが効果は表れず、資金的にも余裕がなくなりつつあった。

スコット氏の撤退表明後、同氏の大口献金者だった金属王のアンディ・サビン氏とニューヨークの訴訟弁護士エリック・レバイン氏などは、トランプ前米政権下で国連大使を務めた前サウスカロライナ州知事のニッキー・ヘイリー氏に支持を切り替えた。