ゼレンスキー氏、米議会に支援継続訴え 共和党は懐疑的
ロイター / 2023年12月13日 9時38分
12月12日、米国を訪問しているウクライナのゼレンスキー大統領は、同国が求める追加軍事支援を巡り、一部の共和党議員から懐疑的な対応を受けた。米首都ワシントンで撮影(2023年 ロイター/Ukrainian Presidential Press Service)
Patricia Zengerle Richard Cowan Trevor Hunnicutt
[ワシントン 12日 ロイター] - 米国を訪問しているウクライナのゼレンスキー大統領は12日、同国が求める追加軍事支援を巡り、一部の共和党議員から懐疑的な対応を受けた。一方、ホワイトハウスはウクライナへの支持を改めて表明した。
共和党は、バイデン米大統領が要請している614億ドルのウクライナ支援の承認に難色を示している。
ジョンソン下院議長(共和党)はゼレンスキー氏との会談後、バイデン政権は資金使途についてより詳しく説明する必要があると指摘。
「バイデン政権が求めているのは多額の追加予算だが、適切な監督も勝つための明確な戦略もない。米国民が得るべき答えが何もない」と述べた。
一方、バイデン氏はゼレンスキー氏との会談で、米国がウクライナを見捨てることはないと表明。ロシアのプーチン大統領は米国がウクライナへの約束を果たせないと見込んでいると指摘し、「われわれはプーチン氏が間違っていることを証明しなければならない」と語った。
また「われわれはウクライナと共にあり続ける」と述べ、議会に対し年末の休会に入る前にウクライナに対する追加支援を提供するよう呼びかけた。
ゼレンスキー氏は、ウクライナが支援への依存度を低下させているとし、ロシアに対する成功が他の欧州諸国にも影響を与えていると強調。「ウクライナの成功、防衛の成功により、他の欧州諸国はロシアの侵略から守られている」と語った。
追加支援については特にトランプ前大統領に近い議員が反対。戦争の目的や資金使途に関して質問を浴びせた。
また一部の共和党議員は、夏の反転攻勢で明確な戦果を挙げられなかったウクライナが、追加援助を得てロシアを打ち負かせるのか懐疑的な姿勢を崩していない。
共和党のロン・ジョンソン上院議員は「誰もがウクライナの勝利を望んでいるのは分かるが、私にはそうなるとは思えない」と述べた。
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